FWを搭載 企業向けウイルスバスターの最新版

トレンドマイクロは、企業向けウイルス対策ソフトの最新版「ウイルスバスター コーポレートエディション 6.5」を発表した。パーソナルFWが搭載されるなど、幅広い脅威に対応できるようになった。

» 2004年07月26日 16時19分 公開
[堀 哲也,ITmedia]

 トレンドマイクロは7月26日、企業向けウイルス対策ソフトの最新版「ウイルスバスター コーポレートエディション 6.5」を発表した。企業向けクライアント製品にもパーソナルファイアウォール機能が搭載されるなど、強化が図られた。8月18日から受注を開始し、8月20日から出荷する予定だ。

 ウイルスバスター コーポレートエディションは、管理サーバから定義ファイルを一元的に配布できる企業向けのウイルス対策ソフト。企業向け製品として国内で高いシェアを誇っている。

 最新版の6.5では、消費者向け製品で搭載していたパーソナルファイアウォールが移植されたほか、スパイウェア対策機能などを搭載し、幅広い脅威に対応できるようになった。

小林伸二氏 「6.5ではネットワークウイルスにも対応した」とトレンドマイクロの小林氏

 「企業のクライアントPCを脅かす脅威は多様化し、複数の製品で対策しないといけない状態。しかしそれでは、高い購入コストと複数のポリシーが存在し、管理がしくにい」と、トレンドマイクロ プロダクトマーケティンググループの小林伸二氏は話す。

 パーソナルファイアウォール機能は、ECF(Enterprise Client Firewall)と呼ばれ、ポートの開け閉めだけでなく、ジェネリックストリーム検索という独自技術を搭載。ファイアウォール自体でネットワークウイルスのスキャンエンジンを持っており、脆弱性を狙ったネットワーク攻撃を検知すると、通信を遮断。また、IDSでは監視し切れなかったパケットの中身を再構築して、攻撃を検知することが可能という。

管理画面 Webベースの管理画面からクライアントへのポリシー設定できる。この画面は新たに搭載したFWの設定

 ECFの設定は、IPアドレスやドメイン、コンピュータ名ごとなどに配信でき、変更権限をユーザーに移譲することもできる。ただし、Windows 95/98/98SEには対応していない。

 また、シスコシステムズのNAC(Network Admission Control)に対応し、Cisco Trust Agentおよびポリシーサーバを同梱。シスコのネットワーク機器と連携した検疫システムを構築して、持ち込みPCによるウイルスの二次感染を防ぐ。そのほか、6.5からサーバ向け製品を管理サーバから同一の管理画面で管理できるようになるなどの機能強化が図られた。

 今回の製品からサポート期間も延長され、従来は次バージョン発売後1年間だった期間が3年へと変更された。

 同日、トレンドマイクロはWindows XP Service Pack 2への対応を正式に発表しており、ウイルスバスター コーポレートエディション 6.5はファイアウォール、ウイルス対策の双方で「Windowsセキュリティセンター」に対応する。

 価格は、ボリュームディスカウント制で5ライセンス3万6000円から。

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