国内ディスクシステム市場、3年ぶりの回復に期待――IDC Japan

IDC Japanの調査によれば、国内ディスクシステムの2003年実績は前年比11.0%減のマイナス成長だった。しかし、2004年はプラス成長に復帰する見込みだという。また、ストレージ投資が、DASからネットワークストレージに移行している傾向が見られる。

» 2004年09月16日 15時02分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは9月15日、「国内ディスクシステムの2003年実績と2004年見込み」を発表した。

 これによると、2003年の国内ディスクストレージシステム売上は3017億4300万円(外付型と内蔵型の合計)で、前年比11.0%減のマイナス成長を示した。これにより、国内ディスクストレージシステムの売上は、2001年をピークとして2年連続して減少したことになる。

 しかし、2004年はIT投資の回復などにより、売上3021億1900万円で対前年比0.1%増が見込めるという。

 2003年の実績を接続環境別で見ると、サーバに直接接続されるDAS(Direct Attached Storage)が大幅に落ち込む一方で、ファブリックSAN(Storage Area Network)とNAS(Network Attached Storage)を合わせたネットワークストレージへの投資が成長を続けており、国内ディスクストレージシステム売上に占めるネットワークストレージの比率は26.9%と前年より5ポイント増加した。このことから、国内ユーザーのストレージ投資が、DASからネットワークストレージに移行していると分析。

 また、2003年の国内ディスクストレージシステム出荷容量は60.9Pバイトで、前年比33.8%増となった。つまり、Gバイト単価の下落などでディスクストレージシステムに対する投資は減っても、国内企業が導入する容量は依然増加傾向にあることがわかる。

 同社予測による2004年の国内ディスクストレージシステム売上は、内蔵型が618億2500万円で対前年比4.4%減となるが、外付型は、UNIX向けの回復やWindows/Linux向けの高成長などを理由に、2402億9300万円、対前年比1.3%増となり、内蔵型の落ち込みを補いつつ2年続いたマイナス成長から脱する見込だという。また、2004年の国内ディスクストレージシステム売上に占めるネットワークストレージの比率は、対前年比4.5ポイント増の31.4%にまで上昇すると見ている。

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