日立、紙文書の印刷者を特定する「電子透かしプリントソリューション」

日立と日立INSは11月8日、レーザープリンタで印刷した人を特定できる「電子透かしプリントソリューション」を発表した。

» 2004年11月08日 19時23分 公開
[ITmedia]

 日立製作所 情報・通信グループと日立アイ・エヌ・エス・ソフトウェア(日立INS)は11月8日、レーザープリンタで印刷した人を特定できる「電子透かしプリントソリューション」を発表した。

 二値画像電子透かしと呼ばれる技術を使って、印刷した文字にデジタル情報パターンを加え、印刷者を特定する。二値画像電子透かし技術とは、黒データ(二値画像)に対して、白黒反転を用いてデータ自体に微弱な改変を施し、識別情報を埋め込むものという。

 各PCに「印刷制御ソフトウェア」を設定し、Windows上のアプリケーションからデータを印刷すると、文字の一部にデジタル情報パターンが加えられた白黒印刷が行われる。「検証ソフトウェア」を利用してスキャナーで読み込むと、デジタル情報パターンを認識して誰が印刷したものか判別できる。

 従来の情報漏えい防止ソリューションは電子化されたデータからの流出を防ぐものが中心だったが、一度印刷された情報が漏えいした際の追跡や、漏えい自体を抑止する方法も必要とされてきた。これに対し、電子透かしプリントソリューションは、紙文書にセキュリティ技術を適用して、高度な文書管理を可能にするとしている。

 また、文字や図に目立たないように情報を埋め込むことができるため、印刷物のデザインを損なわないほか、既存のレーザープリンタやスキャナが利用できるという。

 価格は、電子透かし印刷制御ソフトウェアと検証ソフトウェアで140万円。提供開始は、2005年2月28日となっている。

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