AMD、サーバプロセッサでセキュリティと仮想化技術提供へ

AMDは、IntelのVanderpoolとLaGrandeに対抗すると見られる仮想化技術とセキュリティに関するプロジェクトを進行中だ。(IDG)

» 2004年11月16日 09時12分 公開
[IDG Japan]
IDG

 米AMDは2006年までに、セキュリティと仮想化機能をサーバプロセッサに組み込む計画だ。アナリスト向けの年次説明会で11月12日明らかにした。

 最高技術責任者(CTO)のフレッド・ウェバー氏がこの日のプレゼンテーションで語ったところでは、「Pacifica」および「Presidio」という二つのプロジェクトが現在進行中だ。Pacificaは仮想化技術、Presidioはセキュリティ機能にまつわるものだと同社広報は説明している。

 ウェバー氏のプレゼンテーションではいずれの技術についても詳しい説明はなく、両方とも2006年に登場の見通しだと語るにとどめた。

 仮想化技術はメインフレームとハイエンドサーバでは何年も前から使われているが、IT部門はローエンドサーバでもこの技術を採用するようになっていると、Insight 64の主席アナリスト、ネイサン・ブルックウッド氏は解説する。

 IntelもAMDも、これまでローエンドサーバ向けプロセッサにはこのような技術を組み込んでいないが、2006年ごろにこれを提供する計画について口にするようになっている。Intelは最近のカンファレンスで、仮想化技術のVanderpoolについて説明したが、AMDと同様、この技術の詳細については公表していない。

 セキュリティはサーバユーザーにとって大きな懸念事項となっており、ハード、ソフトベンダーの両方が対応に当たっている。広報担当者によれば、AMDはPresidioプロジェクトで複数のパートナーと協力しており、2006年にハードベースのセキュリティ機能をサーバ向けプロセッサで提供する予定だ。こうした機能の一部はPC向けプロセッサにも組み込まれるという。

 Intelもハードベースのセキュリティ機能を組み込んだプロセッサを2006年ごろに投入する計画。

 AMDのPacificaとPresidio技術は、IntelのVanderpoolおよびLaGrandeと非常に似たものになるだろうとブルックウッド氏。両社ともMicrosoftのOSに対応したプロセッサを開発する必要があるが、MicrosoftではIntelとAMDそれぞれのプロセッサ向けに別々のOSを開発することに関心はないと、同氏は指摘している。

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