NECとアビームコンサルティングは、資本提携を含めた戦略的な提携を結ぶことで合意したことを明らかにした。
NECとアビームコンサルティングは11月16日、都内で記者発表会を行い、資本提携を含めた戦略的な提携を結ぶことで合意したことを明らかにした。NECは、12月に第三者割当増資の引き受けを含めて100億円を出資し、アビームの議決権付き株式の3分の1強を保有する。さらに、NECは2010年までに、段階的に100%の株式を取得する予定としており、実質的にアビームを買収する形となる。
NECの金杉明信社長は、「NECは、コンサルティングおよびアウトソーシングの強化、ソリューションビジネスをアジア、特に中国を中心にグローバル展開するという3つの戦略を掲げており、アビームとの提携はそれを実現するためにピッタリの取り組み」と話す。ただし、米IBMが旧PwC Consultingを買収した時とは異なり、アビームは今後もあくまでも独立した事業体としてビジネスを展開する。
「人を送り込む予定もない。NECの成長に貢献してもらいたいと考えている。」と金杉氏は述べた。
NECが提携に期待することは、システム開発における上流でのノウハウの強化が中心になる。戦略提案力やSAPを中心としたERP導入で評価を得ているアビームと統合することで、ハードウェアやソフトウェアを中心としたプラットフォーム構築においてNECがもともと持っている強みと併せたシナジー効果を見込んでいる。
また、NECはソリューションを提供するにあたり、アビームが持つカスタマーベースを最大限に生かしていく考えとしている。
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