検索+SNSの「ソーシャル検索エンジン」、Yahoo!がテスト

Yahoo!がテストしている「My Web 2.0」では、知り合いを招いてコミュニティーを作り、コミュニティーメンバーと情報を共有できる。その共有情報に基づいて、検索結果がパーソナライズされる。

» 2005年06月29日 19時27分 公開
[ITmedia]

 米Yahoo!は6月28日、検索技術と人力を組み合わせたソーシャル検索エンジン「My Web 2.0」のβ版をリリースした。これはWeb上で知識を発見・共有する新しい方法であり、ユーザーは知り合いや信頼できる人と知識を共有することでより良い答えを見つけられるという。

 My Web 2.0は、「Yahoo!の技術者がプラズマテレビを買おうと思ってレビュー記事を検索したところ、検索結果が多すぎて、結局友人にお勧めのレビューを教えてもらった」という出来事から着想を得たものだと、Yahoo!開発者はブログの中で述べている。

 My Web 2.0では、ユーザーは興味のあるWebページを見つけたときに、それをタグ付けしたり保存することができる。これらのページは信頼できる人々のコミュニティー(My Community)と共有することが可能だ。またページを共有する相手は「公開」「My Communityに公開」「非公開」のように設定できる。

 My Communityは、知り合いをメールで招待するか、既に自分のYahoo! Address Book、Yahoo! Messenger、Yahoo! 360°に登録されているユーザーをインポートすることで構築する。

 My Web 2.0では、ユーザーの検索履歴に基づいて検索結果の重要度を決定する「My Search History」機能に加えて、My Communityで共有されている知識に基づいて検索結果をパーソナライズする新技術「MyRank Search Technology」が導入されている。MyRankはいずれYahoo!のほかのサービスにも統合される予定だという。

 Yahoo!は4月に「My Yahoo Search」を強化したパーソナライズサービス「My Web」を立ち上げた(4月27日の記事参照)。My Web 2.0はそのアップグレード版ではあるが、コミュニティーとの情報共有などによりまったく新しい体験になっているとYahoo!は述べている。

 またMy Web 2.0では旧版同様APIを公開しており、これを利用して新しいアプリケーションを構築することができる。スタンフォード大学のTAPプロジェクトでは既にそうした取り組みが行われているという。

 Yahoo!以外にも検索各社はパーソナライズ検索に乗り出している。この日はGoogleもパーソナライズ検索のβ版を公開した(関連記事参照)

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