限りなくゼロに近いダウンタイムを目指すITILを究める! サービスデリバリ編(2/3 ページ)

» 2005年09月29日 08時30分 公開
[インフォリスクマネージ,ITmedia]
図1 可用性要件の決定項目

 これらの可用性用件をあらかじめ決定した上で、ITインフラの可用性の設計、導入、測定、管理を継続的に行っていく。

 実際に、設計したシステムやネットワーク機器の可用性の測定を行うのは、次のような方法がある。

・MTBF 平均故障間隔 (mean time between failures)

 あるネットワーク機器やシステムの故障が生じるまでの平均時間。または、使用を開始してから、あるいは故障から回復してから、次に故障するまでの平均時間となる。稼働時間の和をその間に生じた故障回数で割った値として与えられる。機器やシステムの安定性の指標として用いられ、値が大きいほど故障間隔が長く、安定したシステムといえる。「MTBFが10年」とは「10年に一度故障する」という意味である。

・MTTR平均修復時間(Mean Time To Repair)

 システムに故障が生じてから復旧までの平均所要時間。修理時間の和を故障回数で割ったものとして計算される。システムの保全性の指標として用いられ、値が小さいほど復旧までの時間が短く、保全性が高いシステムといえる。

 では、実際、運用しているITサービスの可用性を判断するための計算方法について、解説しよう。

図2 基本的な可用性計算

システム全体での可用性計算

・直列のシステム構成の場合

図3 直列のシステムの可用性計算

・並列のシステム構成の場合

図4 並列のシステム構成の可用性計算

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