IBMがLinuxライセンスでシャーシベースの価格方式を提供へ

IBMは、「BladeCenter」内で動作するブレードサーバに対して、個別のライセンスではなくシャーシベースでのサブスクリプションの提供を開始する。

» 2005年10月13日 17時41分 公開
[IDG Japan]
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 ブレードサーバのOSライセンスの管理の効率化を目指すIBMとNovellは今月、シャーシ(ラック)単位のサブスクリプション価格方式によるSUSE Linux 9の提供を開始する。

 この方式では、エンドユーザーは各ブレードサーバごとに1つのライセンスを購入する必要はなく、IBMの「BladeCenter」シャーシ内で動作するブレード全体をカバーするサブスクリプションを1つ購入すれば済む。シャーシは最大14枚のブレードを格納することができ、Intel、AMDおよびPowerプロセッサ搭載システムをサポートする。サブスクリプション価格は年額2792ドルで、今月末から提供が開始される見込み。

 IBMのxSeries/BladeCenterソリューション担当ディレクター、ジュヒ・ジョットワニ氏は、「ブレードをフル搭載したシャーシを購入し、その14枚のブレードをすべて運用する場合は、1万7000ドルの節約になる」と話す。

 同氏によると、シャーシに8枚のブレードサーバを組み込んだ場合でも節約になるという。

 「OSのライセンスを気にすることなく、処理要求に応じてブレードサーバを自由に追加したり取り外したりして、システムの再プロビジョニングを行えるようにするというのが、この方式の狙いだ」とジョットワニ氏は話す。

 HPも8月に同様の発表を行い、管理ソフトウェアとRed Hat Enterprise Linuxをバンドルした「BladeSystem」サーバをシャーシベースの価格で販売する計画を明らかにした。

 ジョットワニ氏によると、IBMの価格方式はLinux OSだけを対象とし、管理ソフトウェアが含まれないという点でHPの方式とは異なるという。

 「HPの価格方式は、管理ツールも一緒に販売する手段ではないかと思う。当社の方式は、OSを対象とした純粋なシャーシベースのライセンスであり、顧客にとって自由裁量の余地が大きく、必要に応じてサーバやソフトウェアを追加購入できる」(同氏)

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