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» 2005年11月10日 11時31分 公開

「しのぎを削るか」「一緒になるか」――合併を選択した新生シマンテックを語るチャフィンCMOInterview(1/3 ページ)

新生Symantecが開催した「Symantec VISION*Xchange 2005」で、米Symantecの幹部に同社の方向性を聞いた。SymantecとVeritasは長期的な面では「しのぎを削るか」「一緒になるか」の関係になっていたという。

[聞き手:堀哲也,ITmedia]

 SymantecとVeritas Software(Veritas)が合併して誕生した新生Symantec。これまで異なるフィールドで戦ってきた両社だが、長期的な面では「しのぎを削るか」「一緒になるか」の関係になっていたという。

 「Information Integrity」(情報の完全性)を提唱し、これまでのセキュリティの範ちゅうを超えたさまざまなリスクに対処できるベンダーとして新たなスタートを切った同社の方向性について、「Symantec VISION*Xchange 2005」のために来日した米Symantecのチーフマーケティングオフィサー、ジャニス・チャフィン氏とアジアパシフィック/ジャパン担当シニアバイスプレジデント&ゼネラル・マネジャーのスティーブ・レオナルド氏に聞いた。

チャフィン氏(左)とレオナルド氏(右) 米Symantecのジャニス・チャフィンCMO(左)とアジアパシフィック/ジャパン担当シニアバイスプレジデント&ゼネラル・マネジャーのスティーブ・レオナルド氏

ITmedia セキュリティにおいてC.I.A.(Confidentiality:機密性、Integrity:完全性、Availability:可用性)という原則がいわれます。その中にはアベイラビリティ(可用性)も要素として含まれているのですが、セキュリティベンダーのSymantecがあえてVeritasと統合し、この部分を大きく強化したことに何か意味はあるのですか?

チャフィン氏 簡単に言うと、顧客の要求に沿った流れだったということです。Symantecはセキュリティのリスクに対するソリューションを提供してきたわけですが、それだけでなく、いかにシステムやデータを利用できる状態にしておくのかというリスクを緩和できる対策を求める顧客ニーズがありました。先進企業は、情報システムを担当するCIOを設置し、CSO(チーフセキュリティオフィサー)というポジションを作ってきましたが、セキュリティに限定されないあらゆるリスクに対処するCRO(チーフリスクオフィサー)を持つ流れに変わってきています。Symantecの今後を考えても、あらゆるリスクに対処できるようになることが必要ではないかと考えていました。

 リスクや脅威といったものはインターネットなどの外部環境から入ってきます。それに対し先手を打って予防することは重要ですが、どんなに防御したとしても内部に脅威が入り込んでくることはあります。万一脅威が入ってきたときに、これをいかに修正していくのか、ここに重点を置く方がよいと考え、アベイラビリティを強化する方向を取りました。

 セキュリティのコンテクストの中で話されるC.I.A.は、わたしたちにとっては狭義の意味に過ぎません。わたしたちが話すインテグリティ(完全性)やアベイラビリティというのは、意味する範囲はもう少し広いものです。Veritasと合併する以前から考えていたことですが、通常のセキュリティの枠組みの中でとらえられているものより、もっと広い意味でインテグリティやアベイラビリティという言葉を解釈しなければならないと認識していました。

 SymantecがPowerQuestやON Technologyを買収してきたのもそういったテーマに沿った動きです。そのような中、既にアベイラビリティの分野でリーダーとなっていたVeritasと合併することは、非常に意味のあるものと判断したのです。

ITmedia レオナルドさんはVeritas側の人間でしたが、Veritasも顧客からセキュリティに対する要求を受けていたのでしょうか?

レオナルド氏 出発点は異なるとはいえ、SymantecもVeritasも同じような方向を見ていました。Symantecはセキュリティの側面から顧客の声に耳を傾け、「セキュリティだけでなくアベイラビリティにも取り組んでほしい」と言われ、Veritasは「早期の段階でリスにク対処できるソリューションを充実した方が良いのではないか」と言われてきました。両社は同じ方向に向かっていたのです。

 つまり長期的に見ると、この2社は「しのぎを削っていくか」「一緒になるか」の2つの選択肢があったわけですが、CEO同士が協議した結果、合併して1つになった方がより大きな成果が得られると判断したのです。

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