社内LANなくしてIT化の道は始まらないゼロから始める中小企業IT化への道(2/3 ページ)

» 2005年12月02日 14時22分 公開
[伊嶋謙二,ITmedia]

クラサバ型のLANでIT化のメリットを享受できる

図1 クライアント/サーバ型のLAN

 図1のように、LANの中心にサーバが存在しているのがクライアント/サーバ型(クラサバ型)だ。サーバを置くことで得られるメリットは前回述べたように、サーバを中心に社内の情報を管理することでデータの所在が分からなくなることをなくし(ファイルサーバ)、プリントサーバによって個々のパソコンに対する負荷を下げられることが挙げられる。

 それ以外にもサーバを導入するメリットは多岐に渡るが、それは次回以降に解説することにしよう。自社のIT化を進めるためには、クラサバ型でのLAN構築が最も望ましいといえる。

小規模オフィスならピア・ツー・ピア型でも

 ピア・ツー・ピア型とクラサバ型の違いは、サーバ専用機がない、という点だ。つまり、LAN上にあるすべてのパソコンがサーバであり、クライアントになる。サーバ専用機のコストが掛からないので、非常に安価にLANを構築することができる。この場合は、プリンタを接続しているパソコンがプリントサーバとの役目を果たし、ファイルサーバは構築せずに個々のパソコンで必要な情報を共有するのが一般的な形態となる(図2)。

図2 ピア・ツー・ピア型のLAN

 しかし、このピア・ツー・ピア型ではサーバの役目を果たしているパソコンそれぞれに負荷がかかることになるので、主に小規模なネットワークを構築するのに適している。

 このようにLANには2つのタイプがある。オフィスの規模によってどちらかのタイプを選択することになるのだが、ピア・ツー・ピア型は個々のパソコンに負担をかけることや、セキュリティ、一元管理という面からもクライアント/サーバ型のLANを断然勧めたい。

 そして、今中小企業のLANを語る上で欠かせない存在がある。

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