日立、電子透かし技術で印刷文書への改ざんを抑止

日立製作所は、機密情報や請求書などの書類に改ざんが加えられていないかどうかを判別できる「電子透かしプリントソリューション/改ざん検知」を発表した。

» 2006年02月08日 20時26分 公開
[ITmedia]

 日立製作所は2月8日、紙に印刷された文書に改ざんが加えられていないかどうかを判別できる「電子透かしプリントソリューション/改ざん検知」を発表した。

 電子透かしプリントソリューション/改ざん検知では、文書を印刷する際、地紋透かしと呼ばれる技術を用いて紙全体にデジタル情報パターンを印刷する。このパターンには、印刷者や印刷日時、印刷された文書のファイル名といった属性情報を埋め込むことが可能だ。

 文書の真正性を確認する際にはスキャナで読み込み、「検証ソフトウェア」を用いて埋め込まれたデジタル情報パターンを識別する。こうして得られた情報を印刷時点のデータと比較することで、改ざんの有無を検知する仕組みだ。

 特徴は、300dpi以上の解像度を持つレーザープリンタ/スキャナであれば利用できること。対応アプリケーションはMicrosoft Word/Excel/PowerPointのほか、一太郎シリーズ、Adobe Acrobatなどとなっている。

 日立は電子透かしプリントソリューション/改ざん検知を、機密情報の漏えいを抑止する「電子透かしプリントソリューション」のラインアップの1つとして、官公庁や金融機関でやり取りされる機密情報や請求書、各種申請書類といった用途向けに提供していく。価格は210万円で、6月30日より出荷が開始される予定だ。

 なお日立は同時に、二値画像電子透かし技術を活用して印刷したユーザーを特定することにより、情報漏えいの抑止を図る「電子透かしプリントソリューション/情報漏えい抑止」の機能も強化している。段組印刷に対応したほか、強制透かし印刷といった設定が可能となっており、価格は150万5700円から。

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