UTMの市場は現在、年26%以上の伸長率で拡大し、ファイアウォールの地位をも脅かす勢いだ。UTMのマーケットやベンダーの動きをまとめた。
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オンライン・ムック「UTM――急成長する中堅企業の門番」第1回目は、統合型のゲートウェイセキュリティ対策が求められている背景やUTMの定義などについて解説した。そこで今回は、UTMアプライアンスの市場とUTMベンダーの動向を中心に紹介する。
UTMアプライアンスは、セキュリティ機能が1台に集約されているため、管理者が少ない中堅・中小企業(SMB)でのセキュリティ対策に適している。実際にSMB市場に多く導入されているが、今後は大企業への導入も進んでいくだろう。主要ベンダーでは、大企業向けのハイエンド製品をそろえているところも多い。UTMアプライアンスは、主にミッドレンジ製品の広がりによって、ローエンドおよびハイエンドをも同時にけん引している。
こうした背景もあり、UTMアプライアンスのマーケットは年を追うごとに拡大している状況だ。その市場規模は、年率26%以上の成長を遂げると予測されている。そして2008年までには、これまで主流であった単体のファイアウォール/VPNアプライアンスに取って代わり、売上高にも逆転現象が起きるという(図1)。
現在、国内だけでも十数社のセキュリティベンダーがUTMアプライアンス市場に参入し、それぞれ得意分野を生かした製品を投入している。参考として、UTMアプライアンスの参入ベンダーを分類し、その特徴について簡単に紹介しよう(図2)。
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