ジャストシステム、DB2 Viperと連携するxfy Enterprise Solution出荷へ

ジャストシステムは、DB2 Viperと連携するxfy Enterprise Solutionを8月初めに出荷することを明らかにした。DB2 Viperに格納されたXML文書をクライアントで自由に組み合わせ、活用できるという。

» 2006年06月28日 19時14分 公開
[浅井英二,ITmedia]

 ジャストシステムは6月28日、都内のオフィスでプレス向けのブリーフィングを行い、統合XMLアプリケーション開発・実行環境である「xfy(エクスファイ)Enterprise Solution 1.0」と「DB2 Viper Extension kit」を8月初めに出荷することを明らかにした。同社は2004年11月、あらゆるXML文書を自由に読み、書き、組み合わせ、WYSIWYGで扱うことができるxfy technologyを発表しているが、同技術を基盤とした製品の出荷は初めて。

 xfy Enterprise Solution 1.0は、企業におけるXML文書の作成・編集環境、アプリケーション実行環境、およびアプリケーション開発基盤環境の3つを統合的に提供するもの。「xfy Client Runtime」を核とし、既存のXMLスキーマやXSLTなどからxfyコンポーネントを自動生成する「xfy View Generator」、ユーザー画面を対話式に開発できる「xfy View Designer」、および「xfy Developer's TookKit」から構成される。

 xfy Enterprise Solution 1.0とDB2 Viper Extension kitを組み合わせることで、XMLスキーマはもちろん、XQueryの結果からも半自動的、かつリアルタイムにDB2 Viperのフロントエンドアプリケーションが開発できるという。

 xfy Enterprise Solution 1.0とDB2 Viper Extension kitは昨年11月、ジョージア州アトランタのXML 2005カンファレンスで「xfy Enterprise Solution plus for DB2 Viper」として発表されていた。

 浮川和宣社長は、「XMLはデータをあとから再利用できるのが最大のメリット。単なるWebブラウザではなく、インテリジェントなxfyクライアントがあれば、100万人が100万通りに情報を活用できる」と話す。

浮川和宣社長

SOAを加速するxfy

 「ビジネスとITのギャップ」で行き詰まり感を見せたIT業界は、1990年代半ばに市場調査会社のガートナーが提唱したSOAのシステム構築アプローチに活路を見いだしている。しかし、システムが扱う情報については意外と見落としがちだ。

 「xfyは、シンプルな情報活用環境を実現し、SOAをさらに加速する」と話すのは浮川初子専務。

 DB2 Viperに格納されたXML文書をユーザーが柔軟に使いこなせれば、企業内に散在する非定型情報を問題発見や分析、意思決定に生かせるはずだ。XMLスキーマやXQueryの結果から簡単にフロントエンドアプリケーションが開発できれば、企業における情報活用の度合いはさらに深まるはずだ。

 浮川初子専務は、「年度内にはリポジトリと解析の機能を追加したい」と話す。

浮川初子専務

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