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» 2006年07月06日 18時00分 公開

iSCSIはローエンドに最適のストレージ統合ソリューション――日本HP

日本ヒューレット・パッカードは、ミッドレンジディスクアレイや仮想テープライブラリなど一連のストレージ製品をiSCSIに対応させる。

[高橋睦美,ITmedia]

 日本ヒューレット・パッカードは7月6日、主に中規模以下のシステムを対象としたiSCSI対応ストレージ製品群を発表した。

 iSCSIは、カプセル化したSCSIコマンドをイーサネット上でやり取りすることで、ストレージネットワークを安価に構築するテクノロジだ。既存のネットワークインフラをそのまま活用できること、ファイバチャネルSANと異なり専門知識が不要なことなどがメリットとなる。

 iSCSI自体は数年前から存在していた技術だが、「コストが安いというメリットがあるのに、ファイバチャネルSANに比べて導入が進んでいなかった」(日本HPのストレージ・ワークス製品本部、プロダクトマーケティング部長の大内剛氏)。その理由として、iSCSIという技術そのものが知られていなかったほか、専用NICのコストやパフォーマンスの低さといった要因があったという。

 日本HPでは新たに、最大16.8TBまで容量を拡張できるディスクアレイ製品「HP StorageWorks Modular Smart Array 1510i」や仮想テープライブラリ「HP StorageWorks 1002i Virtual Library System」といったiSCSI対応製品をリリース。また、既存のミッドレンジディスクアレイ「HP StorageWorks Enterprise Virtual Array(EVA)」やハイエンドストレージの「XP12000/10000」にiSCSI機能を提供する接続キットやホスト接続用モジュールも提供する。

 同社はすでに、サーバ製品「ProLiant G5」に、iSCSI処理をオフロードして高速化するTOE機能を備えたマルチファンクションNICを標準搭載して提供しているほか、NIC単体も3万円程度という安価な価格で提供していく。このiSCSI TOE機能付きNICでは、4Gbpsファイバチャネルの7割程度のパフォーマンスを実現可能という。

 こうしたProLiantサーバでのサポートに加え、StorageWorksの幅広い製品でiSCSIをサポートすることにより、認知度やコストといったiSCSI導入の障壁を解消していくのが狙いだ。

 日本HPのエンタープライズストレージ・サーバ統括本部、ストレージ・ワークス製品本部長の渡辺浩二氏は、データ散在によってコスト増大と意志決定の遅れといったリスクが生まれることから、「データの統合を必要としているのは大企業に限らない。ストレージ統合は、大型の投資ができ、IT部門を備えている企業だけの問題ではなく、中小規模の会社でもデータ統合のニーズは高まっている」と述べる。

渡辺氏 日本HPストレージ・ワークス製品本部長の渡辺浩二氏

 しかしながら、データ統合の手段として広く採用されているファイバチャネルベースのSANは、中小企業にはコストの面などで導入が困難だった。iSCSI製品群は、こうした市場に向けたもの。予算に余裕のない中小企業でもデータの統合を実現し、管理効率の向上と運用コストの削減というメリットを提供していきたいとした。

 「ハイエンドでは引き続きファイバチャネルベースの環境が利用されるだろうが、信頼性よりもコストを重視したいというローエンドの顧客にはiSCSIが最適なソリューションになるだろう」(渡辺氏)

 なお新製品の価格は、HP StorageWorks Modular Smart Array 1510iとHP StorageWorks 1002i Virtual Library Systemはいずれも71万4000円から、HP StorageWorks EVA iSCSI接続キットは145万9500円から。7月下旬より順次出荷を開始する。

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