マルウェアは悪質化、巧妙化が進み、ビデオ共有サービス人気に付け込んでMPEGファイルを標的とした攻撃も増えるとMcAfeeは予想している。
2007年はマルウェアの悪質化、巧妙化が進み、インターネットのビデオ共有人気に便乗した攻撃も増加する――セキュリティソフトメーカーの米McAfeeは11月29日、来年のセキュリティ問題の動向予想を発表した。
McAfeeによれば、マルウェアの作成はますます専門化/組織化される傾向にあり、開発チームを組織して悪質ソフトが作成/テストされ、リリースされるようになっている。
マルウェアに用いられる技術もさらに高度化し、悪質な意図を隠す目的でパッケージ化、暗号化が進むと予想している。
McAfeeがこれまでに対処したセキュリティ上の脅威は、今年7月で20万件を突破した。2006年1月以降に同社データベースに追加された新たな脅威は5万件に上り、総計で年内に22万5000件を突破する勢い。この傾向が続けば2007年末までには30万件に達すると見込んでいる。
同社が予想する2007年のセキュリティ問題トップ10は以下の通り。
1.eBayなど人気サービスのサインインページを装ってパスワードを盗むWebサイトが増加する
2.スパムは引き続き増加し、特に画像を使ったスパムが増える
3.Web上のビデオ共有人気上昇に伴い必然的に、マルウェア拡散の手段としてMPEGファイルがターゲットとなる
4.携帯電話の「スマート化」とネット接続の普及に伴い、携帯電話に対する攻撃が広まる
5.アドウェアの利用が拡大する
6.なりすましと情報流出が引き続き社会問題となる
7.自動化されたタスクを実行するボットプログラムが増加する
8.ディスク上の既存のファイルを書き換えるウイルスが復活する
9.rootkitの数が増えるが、これに対する防御も強化される
10.脆弱性のアンダーグラウンドマーケットに助長される形で、脆弱性が引き続き不安材料となる
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