Happy Hacking! 口笛でPCを操作しよう1分ショートレビュー

ショートカットキーをちょっと覚えたくらいでハックだなんて口にしてはならない。優れたハッカーなら両手がふさがっていてもデバイスを操作するにはどうすればよいかを考える。ここでは、口笛によってメールチェックやウィンドウを操作し、作業効率を高めるハックを紹介しよう。

» 2007年02月07日 09時20分 公開
[克元 亮,ITmedia]

 キーボード、マウスに続く入力デバイスとして期待されているのが、音声だ。しかし、従来の音声認識といえば、コンピュータのプロセッサに高い負荷を与える上、ユーザーの声質への依存度が高く効率が悪かった。

 しかし、最近リリースされたsndpeekは、こうした問題を解決する。本記事で紹介されている強力なsndpeekは、最近の処理能力とアルゴリズムの進歩によって、エラーレートが低くユーザーに依存しない音声認識を実現しつつ、必要なプロセッサ負荷も抑えられている。実際の動作イメージはこちらの映像が詳しい。

 このsndpeekプログラムは、マイクからの音声入力を監視し、取り込んだ音声をPerlで記述されたスクリプトに渡すことで、任意のコマンドを実行する。紹介されているperlのサンプルコードを試せば、単純なトーンパターンに基づく認識システムの可能性が大きく広がっていることを実感できるだろう。例えば、メールのチェックや、スクリーンセーバーのロックを解除したいとき、キーボードやマウスに触れずにコンピュータに向かって口笛を吹くだけで良い。

 あなたが望むならば、ベートーベンの交響曲第5番ハ短調作品67、つまり「運命交響曲」の最初の数小節で、コンピュータを操ることもできる。sndpeekプログラムが、トーンを検出して適切なコマンドを実行してくれるからだ。

 X Window SystemやMicrosoft Windowsのエディタで、キーボードをたたき続けているとき、ウィンドウを操作するためにマウスに手を伸ばすのは煩わしいもの。当記事では、口笛で、ウィンドウを手前や奥に移動したり最小化したりするためのコードも紹介している。手をホームポジションに置いて楽しくキーをたたきながら、自在にウィンドウを配置することができるのだ。ショートカットキーすら覚える必要もない。

 最後に、sndpeekプログラムをカスタマイズするために、トーンパターンの作成と検出をしてくれるサブルーチンが公開されている。これを使えば、Perlに限らずトーン認識機能を好きなだけ拡張できる。

 さあ、さっそく口笛を思うがままに吹き鳴らして試してみよう。でも、その前に周りに人がいないことを確かめて。

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