導入から運用までを支援するOracle Advanced Customer Services拡充を続けるオラクルのサポート・サービス

2006年12月、日本オラクルは新たなサポート・サービス戦略を発表した。「Oracle Advanced Customer Services」(オラクル・アドバンスト・カスタマー・サービス、以下ACS)に新たなメニューを追加し、専任の部隊を発足させ、提供を開始するという内容だ。カスタマーサービス統括本部 アドバンストカスタマーサービス本部の倉持謙一本部長に、ACSの概要と、顧客にとってのメリットを聞いた。

» 2007年04月02日 00時00分 公開
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メニュー追加で、より幅広いニーズに対応

photo 日本オラクル カスタマーサービス統括本部 アドバンストカスタマーサービス本部 本部長 倉持謙一氏

 ACSは、オラクルの基本的な製品サポート「Oracle Premier Support」の上位オプションという位置付けだ。Oracle Premier Supportでは製品に対するパッチの提供や技術サポートを受けることができるが、さらに加えて予防的な保守や技術サポートの優先的な対応など、より高度な支援を受けられるサービスとなっている。

 「ACSの前身となったのは、8年ほど前から提供している『Oracle GOLD』で、その後、『プレミアム・サポート』や『Advanced Product Services』と名称の変更もありましたが、日本でも長い間提供を続けてきた実績あるサポート・メニューです。今回の強化では、お客様の幅広いニーズによりフィットするよう、新たなメニューを追加しています」(倉持氏)

 ACSとしては、以前からパッケージ・サービス「Oracle Business Critical Assistance」と、スポット・サービス「Oracle Assisted Services」の2つが提供されていた。今回新たに追加されたのは、Business Critical Assistanceよりリーズナブルな「Oracle Priority Service」と、より高度なアドバイスやチューニングなどの支援を得られる「Oracle Solution Support Center」の、2つのパッケージ・サービス。つまり、3段階のパッケージからニーズに合わせて選択できるようになった。

 ACSの3つのパッケージ・サービスでは、いずれもオラクル側に専任の担当者が用意される。ただし、その名前は、Priority Serviceでは「プライオリティ・サービス・マネジャー」(以下:PSM)、他の2つでは「サービス・デリバリ・マネジャー」(以下:SDM)と異なっている。倉持氏によると、Priority Serviceは「どちらかというと問題が発生してからメリットがあるサービス内容」とのことなので、名称の違いはサービス内容の違いを示していると考えられるだろう。

photo ACS各メニューの位置付けとサービス内容

 では、これらのメニューでは、どのようなサービスを受けられるのか。

 まず、Priority ServiceではPSMがアサインされ、オラクル側の窓口として顧客に対応する。PSMは顧客との間で四半期ごとの定期ミーティングを行って顧客システムの状態を詳しく把握し、パッチ適用などの作業調整なども行う。顧客システムとオラクル製品を熟知した専任のエンジニアが相談に乗ってくれる、という安心感は大きいだろう。

 また、技術サポートに関してOracle Premier Supportよりも優先的な対応を受けられるようになっているという。この優先的な対応とは、どのような内容なのか。「オラクルでは、技術サポートを、顧客にも公開している重要度という基準に従って優先順位を決めて対応しています。優先的な対応というのは、そこに特定のポイントを追加し、他の同レベルの案件より優先的に対応するという内容です」と倉持氏は説明している。

 Business Critical Assistanceでは、SDMがアサインされ、月次の定期ミーティングが行われる。さらに、技術サポートは、スキルの高いエンジニアで構成されたBusiness Critical Assistanceのための専門チームが担当する。Oracle Premier SupportやPriority Servicesとは別のワンランク上の扱いだ。

 Business Critical Assistanceの大きな特徴は、SDMを通じてプロアクティブなサポートを得られるという点だ。必要に応じてパフォーマンスのレビューも行われるほか、レビュー・ミーティングの中では、技術サポートの対応状況のステータス報告はもちろん、予防保守に関する情報も提供される。

 「Oracle Premier Supportをご契約いただいていれば、その技術情報を閲覧することができます。しかし、一つの製品でも、関連する技術情報は数多くありますから、自社のシステムに関連する情報を探すのに苦労するケースも多いことでしょう。SDMは、レビュー・ミーティングの中で、どのパッチがお客様のシステムに関連するか、あるいは適用すべきか、といったご説明をいたします」(倉持氏)

 そして、Business Critical Assistanceの上位版として提供されるSolution Support Centerは、「オラクルの中にお客様専属のサポート・チームを持つというイメージ」だと倉持氏は表現する。

 具体的には、Business Critical Assistanceの内容に加えて、Oracle Enterprise Managerを通じた監視支援サービス、リモートでのパッチ適用、バックアップ/リカバリ作業などの運用支援、さらにシステムのパフォーマンス・チューニング支援まで対応するという内容だ。Business Critical Assistanceより、さらに一層プロアクティブなサポートとなっており、安定したシステム運用に大きく役立つといえるだろう。

 これら3つのパッケージは年間契約をベースとしているのに対し、Assisted Servicesは日単位で利用できるサービスとなっている。費用も工数ベースで算定され、ボリューム・ディスカウントはあるものの、基本的にスポット・サービスという位置付けだ。

 「Assisted Servicesは、ACSのメニューにある各種サービスをバラ売りするといった感覚です。これまでも個別対応でご提供してきましたが、今後はメニュー体系をきちんと整備してご提供していく方針です」と倉持氏は言う。Assisted Servicesという素材を使ったサービスのメニュー・バリエーションは準備が進められている最中だが、たとえばテスティングのサービスや、Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)環境の分析サービスなど、スポット的な利用の多いサービスから順次パッケージ化されていくとのことだ。

各メニューの選択のポイント

 ACSは運用フェーズのみならず、設計/開発や導入フェーズでも役立つサービスとなっている。むしろ、Priority Serviceなどは設計〜導入フェーズにこそ有効なサポートだ。そして、Business Critical Assistance、Solution Support Centerへとサービス内容が拡大するにつれ、より運用フェーズに踏み込んだ内容となってくる。

photo ACS各メニューの対応範囲

 また、サポート内容の拡大は同時にシステムの運用品質向上にも寄与する。

 「Business Critical Assistanceは、その名の通り、ビジネス上クリティカルなシステムのために、問題への迅速な対応だけでなく予防的な保守を行っていくという内容です。そして、Solution Support Centerは、より大規模でミッション・クリティカルなシステムをより手厚くサポートする内容になっています」(倉持氏)

 こうした対応フェーズやシステムの重要性を念頭に置いて、自社に適したサポート・メニューを選び、さらに必要に応じてAssisted Servicesを利用するのが、かしこいサポート選びのポイントと言えるだろう。

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提供:日本オラクル株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2007年4月30日