こうしたコンテンツ管理システムに欠かせないのが、作成したデータが改ざんされることなく、確実に保管する機能だ。これを実現するのが「Oracle Records Database」である。
公開、利用されたドキュメントは、法令で定められた一定期間保管されたのち、破棄されるが、Oracle Records Databaseではどれだけの期間保存し、どの場所に保存し、保存期間終了後に自動削除するというドキュメントのライフサイクルを詳細に設定して管理できる。例えば、1年間はOracle Databaseのデータベース記憶域内に保存し、その後はニアラインストレージにアーカイブするような指定が可能だ。もちろん、データの真正性を担保するために、改ざんを防止する機能も備えている。
こうした仕組みは、ILM(情報ライフサイクル管理)と呼ばれ、爆発的に増え続けている情報量に対応しながらストレージのTCOを削減できることから、ストレージベンダーが積極的に推進しているものだ。オラクルもストレージベンダーと協業しており、ドキュメントのアーカイブ先としてWORM(Write Once Read Many)ストレージも指定できる。
日本版SOX法が契機となって、まずは財務・会計などの業務システムが見直され、アクセス権や認証などのセキュリティ関連に積極的な投資が行われてきた。それらのシステムが完成しつつある今、多くの企業がコンテンツ管理に目を向け始めている。そうしたコンテンツ管理システムにOracle Content Database/Oracle Records Databaseを採用すれば、業務システム(業務アプリケーション)が利用しているコンテンツに関しても構造化データをOracle Database上で厳密に管理しているの同様に、Oracle Content Database/Oracle Records Databaseと連携してコンテンツが管理できるというメリットがある。管理業務をデータベース管理者に一元化させることも可能だ。
増え続けるコンテンツとその管理活用に際し、ファイルサーバを使い続けるリスクを認識し、Oracle Content Database/Oracle Records Databaseのようなコンテンツ管理システムを導入しコンプライアンス対策をすることぜひお勧めしたい。
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