ゴールデンウィークの中日ですが、通常どおりオフィスでがんばっている方も多いことでしょう。連休なんて何のその!で仕事に向き合うあなたに、業務をラクにするちょっとしたコツを教えます。
ワークステーション定義の無視(ignore)機能を有効活用しよう
一時的に特定のFTA(Fault Tolerant Agent)を計画停止したい、または、一時的に特定のFTAを別Masterへ接続したい時に便利な機能はありますか。対象製品:IBM Tivoli Workload Scheduler/Job Scheduling Console(Tivoli/Operation)
ワークステーション定義に「無視」(ignore)というチェックボックスがあります。これは文字どおり「このワークステーションを無視したい」というときに使います。あまり馴染みがないかもしれませんが、この機能を知っておくと非常に便利です。
Tivoli Workload Scheduler(TWS)はMaster(Master Domain Manager)に独自のDBを持っており、ここにワークステーション、ジョブ、ジョブストリーム、カレンダーなどといったオブジェクトが格納されています。毎日、日替わり処理(Jnextday)というジョブが実行されるたびに、その日に実行する条件に合致したオブジェクトがTWS DBより抽出され、スケジュールが作成されます。このスケジュールはSymphonyと呼ばれるファイルとして、各FTAに配布され(図中の1)、このスケジュールに従ってジョブが実行されます(図中の2)。ジョブの実行結果は、Masterに通知されます(図中の3)。
ジョブなどのオブジェクトは、ジョブストリームが持つ日付の属性に従って抽出されます。ワークステーション(FTAなど)は、このignoreチェックの有無により、Jnextday実行時に読み込まれるかどうか決定されます。
Symphonyファイルは、ジョブ数、ジョブストリーム数など該当するオブジェクトが多いほど読み込まれる量が増えるため、サイズが大きくなります。それに伴って、Jnextdayジョブにかかる時間も長くなります。ignoreチェックをすることで、不要な情報をSymphonyファイルに読み込ませないだけでなく、該当FTAへSymphonyファイルが送付されなくなるので、負荷を軽減できます。
では具体的にどういったときにこの機能を使用するとよいのでしょうか。
例えば、一時的にあるFTAを計画停止したい場合、またはテスト期間中のみ別のテスト用Masterへ接続し、一定期間後に本番用Masterへまた接続したいといった場合、このFTAのignoreチェックにより、本番環境MasterのDBに登録されている情報を削除せずに無視することができます。同様に本番環境に戻す場合は、このチェックを外すだけで、再登録することなく以前登録したジョブを実行できます。
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