Second Life人気でマルウェアも仮想社会に注目

McAfeeによると、MMORPGやソーシャルネットワーキングなどのコミュニティーサイトを狙ったマルウェアが急増している。

» 2007年07月17日 09時10分 公開
[ITmedia]

 Second Lifeなどの仮想世界に注目が集まる中、オンラインゲームなどのパスワード盗み出しを目的としたマルウェアがかつてないペースで増加していると、セキュリティソフトメーカーのMcAfeeが報告した。

 McAfeeによると、パスワードを盗み出したりキー入力を記録したりするマルウェアは増加の一途にあり、2004年1月から2006年5月にかけて250%増加。その後も増え続けて、2007年6月末の時点ではこの種のマルウェアが3万5000件近くに達し、2008年初頭までに4万5000件に達する勢いだという。

 こうしたマルウェアは金融機関などのパスワードを狙ったものが大半を占めていたが、MMORPGやソーシャルネットワーキングなどのコミュニティーサイトを標的とするものも急浮上しているという。

 その背景としてMcAfeeは、仮想経済や電子通貨への関心が高まり、Second LifeやEntropia Universeといった仮想社会でのサクセスストーリーに注目が集まっていることを挙げる。仮想経済と実際の経済を結びつけることにより、新しい形の犯罪と、違法な金もうけの手段が創出されているという。

 こうした傾向に対応する形で最近、オンラインゲームのWorld of Warcraftを運営するBlizzard Entertainmentは、不正目的で利用されていたとみられるアカウント5000件以上を閉鎖。eBayのオークションではSecond Lifeの仮想品目の売買を禁止する方針を決めたという。

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