MSがプライバシー対策強化。検索データは「18カ月で匿名化」

Microsoftは18カ月経過後に、検索データからcookie IDやIPアドレスなどを恒久的に削除して匿名化する。

» 2007年07月23日 14時20分 公開
[ITmedia]

 米Microsoftは7月22日、同社の検索エンジンやオンラインサービスの利用者に関するプライバシー対策の強化を発表した。

 同社はユーザーのプライバシー強化のため、Live Searchユーザーの検索データを18カ月経過後に匿名化するとしている。18カ月経過後にcookie ID、IPアドレス、その他個人を特定可能な情報を恒久的に削除する。検索キーワードとユーザーのアカウント情報を別々に保管するなど、同社が収集したデータがプライバシーに与える影響を最小限に抑える対策も取る。

 ユーザーがMicrosoftに引き渡す情報を管理するための新たな方法も提供する。例えば、Microsoftは年内にサードパーティーのWebサイトへの広告配信を開始する予定であり、その際にユーザーがMicrosoft広告ネットワーク上の行動ターゲティング広告(ユーザーの行動を記録して興味に合った広告を配信する)を拒否できるようにする。そうした広告に使われる個人データと関連づけられることなく、ユーザーが検索やWebサーフィンをできるようにしたりもするという。各種サービスのパーソナライズに関しても、ユーザーがコントロールできるようにする。

 またプライバシー強化の一環として、Microsoftはオンライン広告企業の団体Network Advertising Initiative(NAI)への加盟を発表した。NAIは新興メディアのプライバシー問題や消費者保護問題に取り組む団体。サードパーティーWebサイトへの広告配信を開始するのに合わせての加盟になるという。

 Microsoftはまた、先に新たなプライバシー管理技術を導入したAsk.comとプライバシールール作りで協力すると発表した。IT企業、消費者団体、学術関係者と協力して、検索とオンライン広告におけるユーザーデータの収集、利用、保管に関するプライバシー保護の業界基準確立を目指す。

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