「ソフトゼロ」の仮想化デスクトップ

XenSourceの元CEOが率いるPano Logicが、「CPUもメモリもOSもない」クライアントとサーバソフトによる仮想化製品を発表した。

» 2007年08月28日 14時57分 公開
[ITmedia]

 新興仮想化技術企業Pano Logicが8月27日、「真の仮想化デスクトップ」と称する製品を発表した。

 Pano Logicは、仮想化ソフトを手がけるXenSourceの元CEO、ニック・ゴールト氏が経営する企業。同社の製品は、小型デスクトップクライアントとサーバベースのソフトで構成される。クライアントマシン「Pano」デバイスは、CPUもメモリもOSもドライバもなく、IPネットワーク経由でキーボードやマウス、ディスプレイに接続し、仮想化されたサーバ上のWindowsインスタンスを実行する。サーバソフトはVMware ServerおよびVMware ESX Serverと連係する。

Panoデバイス

 Panoデバイスはすべてのソフトをデスクトップからサーバに移しているため、ソフト更新の必要などがなく、デスクトップTCO(総所有コスト)を70%減らせるとPano Logicは述べている。

 ユーザーは「Pano Button」を押すだけで、仮想マシンを切り替えるなどの操作ができる。IT担当者は、このボタンを設定して、Panoサーバソフトが提供するデスクトップ管理サービスを組み合わせることができる。

 またPano Logicは、Panoデバイスにはソフトが載っていないためマルウェアに感染することもなく、セキュリティリスクを軽減するとも主張している。さらにセキュリティ機能として、USBポートで特定の操作を許可・禁止する機能や、ローカルストレージを無効化してローカルデバイス(USB機器など)への情報のコピーを防止する機能、トラフィックの暗号化などが提供される。

 Panoは9月にサブスクリプション方式で提供開始され、料金は1カ月20ドルから。恒久ライセンスも提供される。

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