NECは、Web2.0技術による情報活用ツールなどを搭載し、UIの刷新を図ったStarOfficeの新シリーズを発売した。前シリーズから、実に7年ぶりの新製品だ。
NECは9月10日、Web2.0技術による情報活用ツールや横断検索機能などを搭載し、UI(ユーザーインタフェース)の刷新を図ったコラボレーションツール「StarOffice Xシリーズ」を発売した。10月5日から出荷する。
同シリーズは、同社のオフィス統合ソフトウェア「StarOffice21」を刷新した7年ぶりの新シリーズ。ユーザーエクスペリエンス(eXperience)、膨大な情報に対する拡張性(eXtend)、新技術を活用した進化(eXceed)の3つの「X」を込めた製品という。
Xシリーズは、StarOffice21をベースとした基盤に、Ajax技術を採用した。スタート画面は、ウィジェット(Windows gadget)やWord、Excelなどを登録できるなど、統合作業環境として機能する。例えば、スケジュール入力において、予定時間に合わせて画面上の時間軸をドラッグすると、詳細入力画面が自動で立ち上がる。入力したスケジュールは、ドラッグアンドドロップの操作でほかの日時に再配置することも可能。同社の第二システムソフトウェア事業部長、伊藤晃徳氏によると「Ajaxを全面的に採用したのコラボレーションツールは国内初」という。
また、同シリーズは、RSSなどのWeb2.0機能を搭載した。キャビネット内に文書ファイルが新たに格納されると、その情報をRSS配信でユーザーに知らせることができる。役職などに応じたアクセス権限をRSSに加え、配信を制御することも可能。また、WebAPIのマッシュアップにも対応した。メールやスケジュール、キャビネットなどのStarOfficeの機能をWebAPIとして利用できる。
検索エンジンの刷新も図られた。コラボレーションツール上のあらゆる情報を横断検索でき、従来の製品と比べて倍以上の精度を持つという。
コラボレーションツールに求められるものとして、同社執行役員の岡田高行氏は「個人やチームがアイデアを出しやすい作業環境を作ること、国やエリアをまたいで情報にアクセスできること、情報を利活用する手段が必要」と述べた。
価格は50ユーザーからのStandard版で80万円から。1000ユーザー以上のEnterprise版(12月提供開始予定)は1980万円から。目標導入数は、今後3年間で2500システム。来年には、情報へのアクセス機能を強化した「StarOffice Xシリーズ V2.0」をリリース予定という。
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