計画と組織(Plan and Organization)は、略してPOと称される。ITを構築するための戦略や戦術を考え、それを実現するための組織や技術的なインフラを整備する段階である。ビジネスとITを融合させる第1段階である。
POドメインの役割は、次のことを確認・保証することである。
POでは、これらを満足するために、10個のプロセスが用意されている。
投資の管理、人材の管理、品質管理、リスク管理などのプロセスがここに含まれているほか、プロジェクト管理が記されている。システム開発などにおけるプロジェクト管理はPMBOKで詳細に記されているが、COBITはITガバナンスを成功させるという観点でのプロジェクト管理を規定しているため、PMBOKとはまた違ったアプローチをしており、参考になる。
これらのプロセスの詳細は、第8回で述べる予定である。
調達と導入(Acquire and Implement)は、略してAIと称される。ビジネス目標に見合ったITソリューションを特定し、必要に応じて開発/調達して、それを導入するプロセスである。また、既存システムをビジネス目標に合うように変更することもここに含まれる。
AIドメインの役割は、次のことを確認/保証することである。
AIでは、これらを満足するために、7個のプロセスが用意されている。
ビジネスに必要な情報の確保のうち、どこをIT化するか、それをどのように調達するか、既存のIT環境を問題なく変更するにはどういったプロセスが必要か、といたことが記されている。また、ITILでいうところの変更管理はここに含まれる。
これらのプロセスの詳細は、本連載の第9回で述べる予定である。
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