米IT戦士に忍び寄る金融危機の影

景気後退の懸念が拡大する中、米国IT戦士の自信度も昇給率も下がっている。

» 2008年02月01日 14時40分 公開
[Deb Perelman,eWEEK]
eWEEK

 2件の新しい調査報告書が、過去数カ月間でIT労働者の自信度と賃金が低下していることを強調し、金融セクターの業績不振がIT労働者にも忍び寄っていることを示唆している。

 雇用が減少する見通しや景気への不安から、1月にはIT労働者の自信度が4四半期連続で低下した。同月の米人材会社Hudsonの自信度指数では、自身の経済状況を「素晴らしい」としたIT労働者の割合が5ポイント低下して、14%にまで下がった。

 経済状況が向上していると答えたIT労働者の割合は5ポイント低下した。年末の休暇シーズンの支出がIT労働者の自信度に影響した可能性がある――IT労働者の57%はこの時期に関連した支出が原因で12月の請求書を支払うのが難しくなったと答えた――ものの、ほかの数字はもっと大きな問題が迫っていることを示唆している。

 IT労働者のうち、勤務先が人員を増やすだろうと回答したのはわずか25%だった。12月と比べると3ポイントの減少となる。

 一方、IT労働者向けキャリアサイトDiceが公開した報告書によると、2007年のIT労働者の昇給は2006年よりも小幅だった。2006年の平均年収は5.4%増(の7万3308ドル)だったが、2007年はわずか1.7%増(の7万4570ドル)だった。

 銀行や金融サービスセクターのIT労働者は金融危機の影響を受けており、2007年の昇給率はわずか0.6%。これに対して2006年は8.5%だった。

 最も昇給率が大きかったのはプロジェクトマネジャーとMIS(経営情報システム)管理者を含むIT管理者で、それぞれ5%と7.8%だった。ただしMIS管理者は、2005年から2006年にかけての昇給が非常に小さかった(0.5%)。

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