USBメモリ経由のウイルス感染が拡大

2月のウイルス感染被害は前月より拡大し、USBメモリを介して感染するウイルスが流行しているとトレンドマイクロは発表した。

» 2008年03月04日 14時14分 公開
[ITmedia]

 トレンドマイクロは3月4日、2月のウイルス感染被害報告をまとめた「コンピュータウイルス感染被害報告件数マンスリーリポート(日本国内)」の結果を発表した。2月の総報告数は4316件と1月の3268件から大幅に増加したほか、USBメモリを介して感染するウイルスが流行している。

 感染被害ランキングの1位である「MAL_OTORUN1」と5位の「WORM_AUTORUN」はオートランという名称を持ち、USBメモリを介して感染を広げるウイルス。接続したコンピュータだけでなく、その後に接続する別のUSBメモリも感染する。感染したコンピュータから悪意のWebサイトに接続し新たな不正プログラムをダウンロードする機能を持つものもある。

 オートランはUSBメモリをはじめとしたリムーバブルメディア内のファイルを自動実行するための「Autorun.inf」という設定ファイルを悪用する。WORM_AUTORUNが実行されると、自身をコピーするほか、悪意のAutorun.infファイルを作成する。WORM_AUTORUNをはじめとする不正プログラムが作成する悪意のAutorun.infファイルがMAL_OTORUN1として検出される。

 欧米に比べてコンピュータやネットワークの普及率が低いアジア圏ではUSBメモリが頻繁に使用されており、リムーバブルメディアを悪用して感染を広げる不正プログラムの被害が目立っている。

 トレンドマイクロは、USBメモリ経由の感染予防には、仕事用と家庭用のUSBメモリを分けるなどなどの運用上のルール作りや、USBメモリ接続時に自動実行しない設定にするといった対策を呼びかけている。

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