runas――ログオンしているユーザー以外の権限でアプリケーションを実行するスーパーユーザーのためのWindowsコマンド再入門

GUI全盛の時代にあっても、コマンドラインが利用できれば便利な場面が多いのも事実だ。本連載では、スーパーユーザーを目指すあなたのためにWindowsのコマンドラインを1つずつ解説していく。今回はrunasだ。

» 2008年08月27日 02時23分 公開
[嶋川裕馬,ITmedia]

runas――ログオンしているユーザー以外の権限でアプリケーションを実行する

UNIX/Linuxでは「sudo」

 Linuxでは、スーパーユーザーアカウントは普段使用せず、特別な権限が必要なときにsuを使って権限を昇格してメンテナンスなどの作業を行う。Windowsでは、たとえAdministratorアカウントを使っていなくても、Administratorsグループに普段利用するユーザーアカウントを所属させてしまうことが多いが、Administrator権限のあるアカウントを常用することは当然ながらリスクが高い。

 Windowsにはsuに相当するコマンドは存在しないが、runasコマンドを利用して特定のアプリケーションを異なった権限で実行できる。そこで、普段はPower Usersグループに所属したユーザーを使い、必要なときにrunasコマンドを用いて、Administrator権限でアプリケーションを実行するという使い方が可能。Windowsの管理ツールの多くはmmc(Microsoft Management Console)をホストとして動作するので、mmc.exeを実行してしまえば、compmgmt.msc(コンピュータの管理)やservices.msc(サービス)を読み込み(どちらも%windir%System32ディレクトリ*に存在)、メンテナンスが可能である。

 Windows XPやWindows Server 2003では、Explorerで実行ファイル(.exe)を右クリックすると、「別のユーザーとして実行(A)....」というメニューがあるが、runasはこれと同様。

オプション 使用例 詳細
/user runas /user:mypc01\administarator mmc アプリケーションを実行するユーザー名の指定。例はmypc01のadministratorアカウントでmmcを実行という意味

このページで出てきた専門用語

%windir%System32ディレクトリ

「%windir%」はOSがインストールされているディレクトリのこと。通常は「C:\WINNT」もしくは「C:\WINDOWS」になる


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