Solaris 9におけるCDの自動マウントUNIX処方箋

現場ですぐに役立つ知識を欲するあなたに贈る珠玉のTips集。今回は、Solaris 9以降で仕様が変更されたCDの自動マウントについて解説します。

» 2008年09月30日 01時00分 公開
[ITmedia]

Solaris 9 9/04運用中にCDを使おうと思い、CD-ROMドライブにメディアを挿入したのですが、自動マウントされませんでした。「ps -ef | grep vold」と実行し、ボリュームマネージャvoldが起動していることを確認済みなのですが、なぜ自動でマウントされないのでしょうか。mountコマンドでの手動マウントは可能なので、CD-ROMドライブの障害ではないと思います。


Solaris 8やそれ以前のOSにおけるCD-ROMの自動マウントは、ご質問にあるように、vold単体が動作し実行されていました。しかし、Solaris 9初版リリース以降は、voldの起動かつinetdがrpc.smserverdを使用することで、CDが自動マウントされるように仕様が変更されています。

 rpc.smserverdは、voldやCDE Filemanagerなどのクライアントアプリケーションを管理するサービスです。運用上、不要なサービスを停止しているケースが多く、/etc/inetd.confファイルが編集されていることも多々あります。

 今回の現象は、/etc/inetd.confファイルを編集する際に、rpc.smserverdサービスに関する記述をコメントアウトや削除することで無効化しているものと考えられます。リスト1は、rpc.smserverdを使用可能にする表記ですが、この記述が存在すること、またコメントアウトされていないかどうかを確認しましょう。

 コメントアウトされている場合は、次の手順でCD-ROMの自動マウントを復旧させられます。


100155/1    tli    rpc/ticotsord  wait  root  /usr/lib/smedia/rpc.smserverd rpc.smserverd

リスト1 /etc/inetd.conf内のrpc.smserverdにかんする記述

1./etc/inetd.confの編集

 リスト1のrpc.smserverdにかんする以下の記述がコメントアウトされている場合は、コメントから外す。

2.voldの停止後、メディアを取り出す


# /etc/init.d/volmgt stop

3.inetdの再起動


# /etc/init.d/inetsvc stop
# /etc/init.d/inetsvc start

4.voldの起動後、メディアを挿入


# /etc/init.d/volmgt start
  volume management starting.

5.自動でマウントされているか確認する

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