「事件は枯れたシステムが稼働する現場で起こってるんだ」と現場ですぐに役立つ知識を欲するあなたに贈る珠玉のTips集。今回は、ALOMにおけるSC用ユーザーの確認とパスワードを変更する方法を紹介しよう。
現在、Sun Fire V240上でALOM*というリモート管理用システムコントローラー(SC)を利用して、シリアルポート経由でマシンを管理しています。最近、以前設定したSC用のユーザー名やパスワードを忘れてしまったのですが、ログインする方法はないでしょうか?
ALOM:Sun Advanced Lights Out Managerの略。マシンの監視、ログの記録、警告およびシステムハードウェアの基本的な制御を行う機能。電源コンセントが接続されている状態であれば、システムが起動していなくても操作可能。
SCにログインできなくなった場合は、システム上でscadmコマンドを利用すると良いでしょう。これはSCの設定や管理を行うコマンドで、/usr/platform/`uname -i`/sbin以下に用意されています。
SC用ユーザーの確認は、scadmコマンドに「usershow」オプションを指定します。
# /usr/platform/`uname -i`/sbin/scadm usershow
username permissions password
-------- ----------- --------
admin cuar Assigned
ここでは、SC用ユーザーadminの存在が確認できます。ただし、adminのパスワードについては表示されないので、新しいパスワードを設定する必要があります。
SC用ユーザーのパスワードを設定する場合は、scadmコマンドに「userpassword」オプションを指定します。
scadm userpassword <ユーザー名>
ユーザー名がadminであれば、次のように実行すればよいでしょう。
# /usr/platform/`uname -i`/sbin/scadm userpassword admin
Password: ← 新しいパスワードを入力
Re-enter Password: ← 再度入力
古いパスワードを入力する必要がないため、システムが起動している状態であれば、常時SC用ユーザーのパスワードが変更できます。ただし、「パスワードとして有効なのは、6〜8文字のアルファベットと数字を含んだもの」である点に注意してください。
変更後、実際にSCに対してログインできるかどうかを確認しておきます。システム起動中にSCに対してログインする場合、「#.」を入力してください。
# #.
すると、SC用ユーザー名とパスワードを求められるので、先ほど設定したものを入力します。
Sun(tm) Advanced Lights Out Manager 1.3 (tksvr04)
Please login: admin
Please Enter password: ← パスワード
これによって、
sc>
というようなプロンプトが表示されれば、問題なくログインできています。
なお、SC用ユーザーの追加やログの表示などについては、オンラインマニュアルや「scadm help」コマンドを参照してください。
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