鋭いだけの傍観者よ、柔軟な「論理力」をつけよう職場活性化術講座(1/2 ページ)

論理力、分析力は職場の活性化には重要だが、そこには柔軟性が不可欠だ。今回は柔軟な左脳の力を養うクイズを用意してみた。

» 2009年04月30日 07時00分 公開
[徳岡晃一郎,ITmedia]

柔軟な左脳とは何か

 最近、「ギスギスした職場」が話題になっているようだが、気持ちのいい職場づくりにとって大事な要素は何だろうか。

 1つは、サクサクと仕事が進むこと。2つ目は、マンネリがなくいつも新鮮であること。そして3つ目が、みんな仲がよいことだ。

 そういう中で右脳と左脳について考えてみよう。最近では、直感やひらめきを主に司るとされる右脳が重要だと盛んに言われているが、論理力、分析力を主として司るとされる左脳がいつも悪いわけではない。なぜならば、左脳的発想は物事を効率的に進め、ストレスのないサクサクとした仕事の環境を整えてくれるし、効果的に結論を出し、早く家に帰れるようになる。無駄が減り、コストも減って楽して儲かるようにもなる。合理的に考え、ミニマムの資源で最大の効果を得るのはいいことだ。

 つまり、サクサク感には、みなが合理的に考え、知識も豊富で、分析力があって、共通のフレームワークを持っていることなどが重要になる。

 しかし、ここで重要になるのは、右脳よりも左脳の使い方ということになる。論理分析力が鋭く知識も豊富だが、自分の考えに凝り固まって、相手の意見を聞かず、ゴリ押ししてきたらどうだろうか。鋭いだけの傍観者も多い。また、状況に応じていろいろな分析手法や仮説を考え出して、臨機応変に対応できないような錆びた刀のままでは、みなをあらぬ方向に引っ張っていってしまう。左脳は得てして自分の得意領域での独り相撲になりがちだ。

 そういう意味では、「柔軟な左脳」の力が重要だ。現実の中に身を置き、そこから真実や本質を読み取りながら、論理的に洞察を得る力だ。単なる薄っぺらな、通り一遍で単調な論理ではない。

 また、競争環境が変化する中では、いかに相手の土俵ではなく、こちらの土俵を創り、引き込むかが大事であり、未来や変化を読んで、分かりやすく解説する左脳がチーム内でのサクサク感をもたらす。つまりコンセプト化・概念化・仮説創造の力だ。左脳で論理分析はするが、結局誰でも同じような結論しか出さないようでは価値がない。このように考えると、「柔軟な左脳」の価値が分かるだろう。

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