Google、ビジネスアプリストアでGoogle Appsエコシステム強化(1/2 ページ)

ユーザーは「Google Apps Marketplace」で購入したサードパーティー製アプリを、OpenIDでのシングルサインオンでGoogle Appsとシームレスに利用できる。

» 2010年03月11日 16時50分 公開
[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 米Googleは3月9日、企業向けにビジネスアプリケーションを販売するオンラインストア「Google Apps Marketplace」を発表した。Google Appsと連係し、これらを拡張するアプリが同ストアで販売される。

 Google Apps Marketplaceでは、Google Appsのユーザーがプロジェクト管理、請求処理、会計、出張管理などのサービスを提供するビジネスアプリケーションを利用できる。一方、サードパーティーソフトウェア開発者には、巨大なクラウドコンピューティングチャネルを通じてアプリケーションを販売する機会が提供される。

 カリフォルニア州マウンテンビューにあるGoogle本社で開かれた「Campfire One」イベントで行われた今回の発表は、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)型コラボレーションアプリケーションのスイートであるGoogle Appsの成長促進に向けた積極的な動きだといえる。米Salesforce.comのAppExchangeなどの既存のアプリストアにも脅威となりそうだ。

 無償版と有償版が提供されているGoogle Appsには、Gmail、Google Docs(ワープロ、表計算、プレゼンテーション)、Google Sites(Webサイト作成)などのアプリケーションが含まれる。

 Google Appsは既に、200万社以上の企業と2500万人以上のユーザーを獲得している。これらのユーザーが自社の業務データをGoogleに委ねることを選択したのは、Microsoft SharePointやIBM Lotus Notesのようなオンプレミス型ソリューションを自社で運用しなくても済むからだ。

 しかしコラボレーションアプリケーションは、SaaSのソフトウェアエコシステムの一部にすぎない。Salesforce.comの成功に示されるように、クラウドをベースとした企業向けアプリケーションの市場が立ち上がりつつある。

 Google Apps Marketplaceでは、Google Apps管理者がサードパーティーの統合型クラウドアプリケーションを購入し、それらを自社のドメインに配備できる。

 GoogleでOpenSocialプロジェクトを統括するエンジニアリングディレクターのデビッド・グレーザー氏によると、多くの企業がコラボレーション機能とコミュニケーション機能をGoogleのクラウドに移行する中、エンタープライズアプリケーション分野にまでクラウドを拡張しようと考えているという。

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