日立、企業内に「コンテンツクラウド」を構築する仮想ファイルプラットフォームを発表FC、iSCSIにも対応

日立が発表した「Hitachi Virtual File Platform」は、ファイルシステム容量の拡張やFCおよびiSCSIへの対応で、企業内のストレージ統合を図る製品だ。

» 2010年10月27日 18時44分 公開
[石森将文,ITmedia]

 日立製作所(以下、日立)は10月27日、仮想ファイルプラットフォーム「Hitachi Virtual File Platform(以下、VFP)」およびVFPの導入検討から構築、運用までを支援するサービス「Hitachi Virtual File Service」を発表した。どちらも11月1日から提供を開始する。

 企業におけるビジネス活動の過程では、メールや画像、映像といったコンテンツデータ(非構造化データ)が発生する。それらのデータを一元管理したり、ストレージボリュームを柔軟に割り当てたりできる環境を、日立では「コンテンツクラウド」と位置付ける。VFPは、企業内にコンテンツクラウドを構築するソリューションとして提供される。

 これまでは、大量のデータを同一のファイルシステムで扱うことが難しかったため、複数のファイルシステムに分散して運用することが多かった。このため、構成変更やボリュームの再割り当てに伴う運用負荷が高かったが、VFPのファイルシステム容量は、従来比約60倍となる1ペタバイトまで拡張できる。またファイルストレージ装置のアクセスプロトコルに加え、SAN環境で利用されるFCやiSCSIなどにも対応し、構造化データと非構造化データを統合したストレージ環境を構築できる。

 VFPのラインアップとしては、VFPノードと日立のミッドレンジディスクアレイAMS2000を組み合わせた「ストレージセットモデル」とVFPノード単体で提供する「ゲートウェイモデル」を用意する。なお日立では、2011年2月にファイル仮想化機能を実装する予定。その後、ストレージ階層化機能も追加する予定だという。

 価格はストレージセットモデルが税込884万3100円から、ゲートウェイモデルが税込552万6150円から。Hitachi Virtual File Serviceは個別見積りとなる。

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