Blekkoは、クラウドソース(集団参加式)によるキュレーテッド(整理・分類)アルゴリズムという新しいアプローチの採用で、巨人Googleに対抗する。
米Blekkoは11月1日(現地時間)、検索エンジン分野で米Googleに挑戦する新たなベンチャー企業として名乗りを上げた。同社のエンジンでは、ユーザーが検索条件をカスタマイズ、洗練することにより、関連性のないWebサイトやスパムサイトを除外できるという。
Google、Yahoo!、Bingなどの機械生成型検索エンジンは、ユーザーの検索語に基づいて、拡大を続ける何十億ものWebページの巨大な“干し草の山”の中から“デジタル針”を探し出す。
これに対し、Blekkoはクラウドソース(crowd-sourced:集団参加方式)のアプローチを検索に採用することにより、ユーザーが検索結果をピンポイントで指定するのを支援する。「スラッシュタグ」と呼ばれる機能を備えたBlekkoのβ版は既に一般に公開されており、試すことが可能だ。スラッシュタグというのは、Blekkoの検索ボックスに入力した検索語の分類を指定する機能だ。
スラッシュタグは、ユーザーが求めるWebサイトだけを検索し、スパムを除外する(スラッシュタグの機能はBlekkoのWebサイトで試すことができる)。これは、Twitterのユーザーが特定の話題に関するツイートをグループ化するのに使用するハッシュタグ機能(例:#world series)に似ていなくもない。
ユーザーは独自のスラッシュタグを作成することにより、分野別に情報のディレクトリをセットアップできる。これらのディレクトリは後から参照できるほか、ほかのユーザーに公開することもできる。
「友だち、専門家、コミュニティーのスラッシュタグ、あるいは自分で作成したスラッシュタグを使って検索対象を絞り込んだり、検索対象から除外したりできる」とBlekkoはWebサイトで説明している。検索ボックスから検索を実行した後で、ほかの分野にジャンプすることも可能だ。
メディアブログSearch Engine LandのWebサイトには、Blekkoの詳細な紹介記事が掲載されている。
Blekkoのリッチ・スクレンタCEOは、自身のブログの11月1日付の記事でBlekkoの論理的な利用方法を紹介している。
その中でスクレンタ氏は「2%のキャッシュバックがあるクレジットカードを探す」という例を挙げている。GoogleとBingでは「cash back credit card」で検索すると多数のスパムサイトが表示されたため、同氏は個人ローンを専門とするトップ100ブロガーとともにBlekkoの/moneyタグを作成したところ、素晴らしい結果が得られたという。
「検索では多数の関連性データを利用して、アルゴリズムが全世界の何十億ものWebページを理解できるようにする必要がある」とスクレンタ氏は説明する。クラウドソースというアプローチを採用したのは、関連性データを洗練するのに何百社もの業者を使っているGoogleやBingのまねをせずに検索エンジンを改良したかったからだという。
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