IDやパスワードを複数のサービスで使い回していると、「なりすまし」の被害に遭う危険が高い。ちょっとの手間でも、「強いパスワードを使い分けること」とIPAは呼び掛ける。
情報処理推進機構(IPA)は6月3日、相次ぐ個人情報の漏えい事件を契機に「なりすまし」の被害が増加する恐れがあるとして、パスワード管理の徹底を呼び掛ける注意喚起を行った。同じIDやパスワードを使い回すと、なりすましの被害に遭う危険性が高まるとしている。
近年は、1人のユーザーが数多くのオンラインサービスを利用するようになり、「覚えきれない」など理由から、同じIDやパスワードを“ついつい”使い回してしまうようなユーザーが少なくない。しかし、1つのサービスで情報が漏えいすると、不正に情報を入手した人物が本人になりすまして、ほかのサービスにもログインできてしまう。
IDやパスワードを不正に入手しようとするフィッシング詐欺も横行しており、IPAはなすまし被害が連鎖的に拡大する恐れがあると指摘。なすましは金銭的な被害を生じさせる危険もあり、「パスワードの作成や管理に十分に注意し、悪用を狙う人間がいることを常に意識すべし」(IPA)という。
IPAが勧めるパスワード管理の方法は次の通り。
こうした対策のほかにも、IPAでは最新の状態にしたウイルス対策ソフトの利用、OSやアプリケーションの脆弱性の解決などを推奨する。また、WebブラウザのIDやパスワードの保存機能は利用すべきではないとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.