Autorun型マルウェアの感染が減少、「対策の効果あり」とMicrosoft

Microsoftは、2月に提供した自動実行機能を無効にする更新プログラムによって、この手法を悪用するマルウェアの感染が減少していることを確認したという。

» 2011年06月29日 20時33分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 米Microsoftは、今年2月8日に公開した月例更新プログラムの中で、リムーバブルメディアなどの自動実行機能(Autorun)を無効にするアップデートをWindows XPやVista向けに配信した。この措置によって、Autorunを悪用するマルウェアの感染が大幅に低下していることを、日本マイクロソフトのセキュリティチームが6月29日付のブログで明らかにした。

 それによると、「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」で5月に削除されたAutorunを悪用するマルウェアの数は、更新プログラムの配信以前に比べ、XP Service Pack(SP)3で62%、Vista SP1で64%、Vista SP2で82%それぞれ減少した。また、同社の企業向けウイルス対策ソフト「Forefront」による検出率でも、更新プログラムの配信後は大幅な減少が確認されたという。

 Autorunを悪用するマルウェアの感染は、特に企業で目立っており、2010年に検出されたマルウェア上位10種のうち、1位から4位までをこのタイプのマルウェアが占めていた。同社では今回の対策が企業ユーザーの間で有効に機能していると評価する。

 Autorunを無効化するには、更新プログラムのほかにActive Directoryのグループポリシーを適用する方法もある。同社は企業ユーザーにAutorunの設定見直しを推奨している。

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