フォーティネットがUTM製品群を大幅拡充、ハード強化で性能向上も

中・大規模環境向けに新モデルやリニューアルモデルを投入する。新プロセッサの搭載でパフォーマンスも高めたという。

» 2011年11月10日 17時13分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 フォーティネットジャパンは11月10日、UTM(統合脅威管理)アプライアンスの新製品「FortiGate-1000C」「FortiGate-40C」および既存モデルのリニューアル版となる「FortiGate-600C」「FortiGate-300C」を発表した。2012年1月までに順次出荷を開始している。

 FortiGate-1000Cは、ファイアウォールスループットが20Gbpsの大規模環境向けモデルで、10Gbpsイーサネットポートを含む全26ポートを備える。FortiGate-40CはSOHOなどの小規模環境向けモデルでファイアウォールスループットは200Mbpsとなる。FortiGate-600CとFortiGate-300Cは、いずれも中規模環境向けモデルとなっている。

 FortiGate-1000CとFortiGate-600Cには、最新のコンテンツプロセッサ「FortiASIC-CP8」を採用する。セキュリティ機能をハードウェアベースで実行させることでパフォーマンスの向上を図り、特にIPS(不正侵入防御)機能でのパターンマッチング処理が高速化されるという。

 また1000C/600C/300Cでは、32〜128Gバイトの内蔵ストレージを標準で備える。内蔵ストレージは、従来では一部を除いてオプションだったが、標準装備にすることで、ユーザーがコンテンツキャッシュによるWAN最適化やログ保存の機能をすぐに利用できることに配慮したとしている。

新製品の特徴

 参考価格と出荷予定時期は、FortiGate-1000Cが376万8000円で12月中旬から、FortiGate-600Cが251万1000円で12月中旬から、FortiGate-300Cが174万7000円で出荷を開始済み。FortiGate-40Cは2012年1月末からを予定し、価格は未定となっている(現行のローエンドモデル「FortiGate-50B」は11万7000円)。

 FortiGateシリーズは共通のファームウェアを採用しているため、全てのモデルで同じ機能(ファイアウォール、IPSec/SSL VPN、IPS/IDS、ウイルス/スパム対策、Webフィルタリング、アプリケーション可視化・制御、情報漏えい対策、WAN最適化、トラフィックシェーピング)を利用できるようになっている。

FortiGate-300C

 代表取締役社長の新免泰幸氏によれば、災害時に事業を継続するためのリモートアクセス環境の整備や、プライベートクラウド環境の構築といった企業ニーズでUTMの導入が拡大している。「これらの環境に求められるセキュリティ対策やネットワーク制御の機能を1台のUTMで提供できるため、導入コストを抑制したいという要望にも応えられるだろう」と話している。

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