マルウェアの感染数急増、モバイルやSNS普及で新たなリスクも――Sophos報告書

2011年はマルウェアの出現数、感染数とも大幅に増加。企業ではクラウドサービスの普及やソーシャルメディア利用などによるリスクも増大している。

» 2012年01月26日 14時18分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 セキュリティ企業の英Sophosは1月25日、2012年版のセキュリティ動向報告書を発表した。サイバー攻撃、マルウェア、クラウド、ソーシャルネットワーキングなどのセキュリティ問題について2011年の動向を総括し、2012年を展望している。

 それによると、2011年はマルウェアの出現数、感染数とも大幅に増加した。サイバー攻撃ではLulzSecやAnonymousといったハッカー集団が大手企業などのWebサイトを次々に攻撃して情報を流出させ、混乱が拡大。金銭目当てのハッキングから、抗議活動としてのハッキングへとシフトする傾向が浮き彫りになった。

 企業ではホームコンピュータやスマートフォン、タブレット端末などを使って会社の重要情報にアクセスする従業員が増え、クラウドサービスの普及やソーシャルメディア利用などによるリスクも増大している。

 Webサイトを閲覧しただけでマルウェアに感染する「ドライブバイ攻撃」も横行した。Sophosの統計では、不正コードを仕掛けられるWebページは1日平均で3万に上り、そのうち80%以上は無害なWeb

サイトがハッキングされてサイバー犯罪に加担させられていた。マルウェアの85%はWeb経由で感染しているという統計もあり、「ドライブバイダウンロードはWeb最大の脅威になっている」とSophosは指摘する。

 2012年の動向としては、ソーシャルメディアやアプリを使った新手の攻撃、Windows以外のプラットフォームに対する攻撃、モバイル決済技術のリスクなどにスポットを当てて解説している。

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