認証局構築や電子証明書発行などを行う「マネージド PKIサービス」での機能やユーザーインタフェースデザインなどを一新する。
日本ベリサインは5月9日、「ベリサイン マネージド PKIサービス」を刷新し、8月から「Symantec Managed PKI Service」として提供すると発表した。ユーザーインタフェースのデザインやライセンス体系などを変更し、機能を大幅に拡充するという。
同サービスは、企業間取引や電子商取引などの認証に使われる電子証明書の発行や、電子証明書を発行する認証局の構築・運用支援を行う。電子証明書の取得・管理のエンドユーザー向けツール「PKI Client」や「PKI Certificate Service」、管理者ツールの「PKI Manager」などで構成される。
PKI ClientやPKI Certificate Serviceのユーザーインタフェースは、新たにSymantec製品の特徴となるイエローやブラックを基調に視認性を高めたアイコンを使うデザインに変更。日本語、英語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語に対応し、日本企業の担当者が海外の拠点や顧客向けに現地の言語に対応したサービスを提供できるようにする。
また、電子証明書の更新やインストール時の構成プロセスを自動化できるようにもなる。管理者が電子証明書を作成する際に、適用対象のWebブラウザやメールソフト(Outlook)、VPNや無線LANなどのネットワークを指定することで、ユーザーが電子証明書をインストールする際に行う設定察業が簡素化される。AppleのiOS搭載機器(iPhoneやiPadなど)でも同様に自動化できるという。PKI Clientでは他社の認証局基盤で発行されたものを含め、電子証明書の有効期限や有効/失効などの情報を一元的に確認できるようになっている。
PKI Managerでは同社への依頼が必要だった電子証明書のプロファイル変更などが管理者自身で行えるようになるほか、複数の電子証明書を発行や設定を行う際に個々に必要だった管理者アカウントを1つのアカウントで行えるようにする。
ライセンス体系は、従来の電子証明書の発行枚数に応じたものから、ユーザー単位(シート数)に応じたものに変更される。同一の料金で1ユーザーに付き複数の電子証明書を発行できるようになる。このほか、シマンテックのモバイルデバイス管理製品や情報漏えい対策(DLP)製品との連携が可能になるなど拡張性も取り入れていくという。
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