ソフトバンク、7月10日にもSprint買収完了へ S&Pが2段階格下げ

ソフトバンクが、7月10日のSprint買収完了を見込んでいると発表した。格付け会社のS&Pは、この買収でソフトバンクの債務が膨らむとして、同社の長期信用格付けを2段階下げて「BB+」とした。

» 2013年07月09日 11時14分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 ソフトバンクは7月8日、米国東部時間の10日に総額216億ドルの米Sprint買収を完了する見込みであると発表した。また、米Clearwireは同日、Sprintによる完全子会社化が株主総会で承認されたと発表した。

 米格付け会社Standard & Poor's(S&P)は同日、ソフトンバンクの長期信用格付けを従来の「BBB」から2段階引き下げて「BB+」(上から11番目)としたと発表した。BBは、「事業環境、財務状況、または経済状況の悪化に対して大きな不確実性、脆弱性を有する」という評価だ。

 bb

 Sprint買収によりソフトバンクの債務が膨らむことが格下げの理由だ。S&Pは、ソフトバンクの本国での携帯を含む事業は安定して成長するとみているが、Sprintが米国市場でさらされている激しい競争が2〜3年で大きく静まる可能性は低いと説明する。ソフトバンクが債務を迅速に削減し、Sprintを建て直し、日本での競争力をさらに強化すれば、同社の再格上げを検討するという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ