クラシックの楽曲をアレンジしてCDやライブなどで発表するJAZZアーティストはこれまでにも、そしてこれからも数多く存在するだろう。今回、作品としてこのテーマに初めて取り組んだのが、日本を代表するピアニスト・山中千尋だ。
元々、山中千尋は桐朋学園大学卒業までクラシックピアノを専攻。米バークリー音楽院に入ってから本格的にJAZZの世界に入り込むようになった。まさにクラシックとJAZZの双方の真髄を知る彼女だからこそ、生み出せるアレンジや奏でることができるメロディーがあるのだ。
実際、本作品に収録されているクラシックの定番「トルコ行進曲」や「エリーゼのために」などを聴けば、その魅力を十分に堪能することができよう。
今回、オリジナル曲として「ハノン・ツイスト」と「カンタービレ」の2曲を用意。特にハノンは、ピアノ経験者であれば誰しもが“気の乗らない練習曲”として記憶するところだ。その固定観念を吹き飛ばすような、陽気でスウィンギーなこの曲は必聴の価値あり。ライブなどで盛り上がること間違いない名曲となるだろう。
1. 前奏曲作品40の1(8つの演奏会用エチュードから)/カプースチン
2. トルコ行進曲/モーツァルト
3. ハノン・ツイスト/山中千尋
4. 奈ポレオン応援歌/三宅榛名
5. カンタービレ/山中千尋
6. 愛の夢 第3番/リスト
7. 夢のあとに/フォーレ
8. 熊蜂の飛行/リムスキー=コルサコフ
9. エリーゼのために/ベートーヴェン
10. 即興曲第15番《エディット・ピアフを讃えて》/プーランク
山中千尋(p)/ベン・ウィリアムス(b)/ジョン・デイヴィス(ds)
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