NTTデータ、「フォレンジック・ラボ」を設立へ

セキュリティ侵害事件の調査や米国などの「e-Discovery」対応への支援を行う専門チームを発足する。

» 2013年09月30日 15時38分 公開
[ITmedia]

 NTTデータは9月30日、10月1日付で「フォレンジック・ラボ」を設立すると発表した。セキュリティ侵害事件における調査や米国などの「e-Discovery」への対応を支援するサービスの専門チームとして活動するという。

 フォレンジック・ラボは、まず(1)証跡保全・収集・分析に係る手法、技術およびツール開発、(2)法的な証拠性の確保、証拠開示請求に係る調査研究――の2つの活動を中心に展開していく。(1)ではサイバー攻撃などによる電子的な痕跡の収集や裁判などで証拠として取り扱うための科学的調査手法および技術の開発、(2)では日本や諸外国における判例に基づく、法的に意味をなす証跡確保の仕組みについての調査を手掛ける。

 NTTデータは、グループで企業顧客のセキュリティ監視サービスを提供しているほか、NTTデータおよびNTTデータ先端技術でCSIRT(コンピュータセキュリティ・インシデント対応チーム)の活動を展開しており、インシデントの原因分析や影響範囲の特定、被害の極小化、システム復旧および再発防止といったサービスを提供してきた。

トータルマネージドセキュリティーサービスとフォレンジック・ラボの関係

 フォレンジック・ラボではこうしたノウハウを活用して企業顧客の対応支援にあたる。近年ではサイバー攻撃の増加に伴う被害組織での対応の迅速化が必要となっているほか、米国などでは「e-Discovery」と呼ばれる民事訴訟での電子的な証拠の開示請求への迅速な対応が課題になっている。

 NTTデータは2016年にフォレンジック・ラボを含めた「トータルマネージドセキュリティーサービス」で100億円の売り上げを見込む。

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