本格的なクラウドOS時代到来を宣言 マイクロソフトの強みは「一貫した総合力」The Microsoft Conference 2013

「The Microsoft Conference 2013」が開幕。日本マイクロソフトの樋口泰行社長は今後の同社の戦略として、「本格的なクラウドOS時代の到来を意識し、デバイスからサービスまで一貫して提供できる総合力で勝負する」と話す。

» 2013年11月21日 19時47分 公開
[山崎春奈,ITmedia]
photo 樋口泰行社長

 日本マイクロソフトが最新技術や製品を紹介するイベント「The Microsoft Conference 2013」が11月21日、都内で開幕し、同社の樋口泰行社長が基調講演した。本格的なクラウドOS時代の到来を見越し、「バズワードに踊らされず、デバイスからクラウドサービスまで一貫した総合力で勝負していく」という同社の今後の戦略について説明した。

 日本経済全体の景気の上向きを感じつつ、「円安をはじめとした環境要因も多く、真にグローバルで競争力を高めていくには各社それぞれで地力を上げていく必要がある」と樋口社長。クラウド活用が当たり前になりデバイスを取り巻く状況も変化する中で、より効率的で近代的なITソリューションを積極的に導入してもらいたいと語った。

 「従来の“経営戦略を支えるためのIT”から一歩進み、こんなことができる、あんなこともできるというパワーや可能性を見せることで“経営戦略に還元していくIT”をさまざまな形で提案したい」(樋口社長)

 強みは「SurfaceやKinectなどのデバイスからビッグデータ活用、各種クラウドサービスまで」を一貫して扱える総合力だという。「ソーシャル、クラウド、ビッグデータ、BCPなど言葉に踊らされず、各企業に必要なものをトータルにカスタマイズできる」(樋口社長)。クラウド化のさらなる進行を予測し、Windows 8.1上のツールやサービスも、デバイスを問わずシームレスに利用できる体制を整えていく。

photo Microsoft Internationalのクルトワ氏

 また、パブリッククラウドサービス「Windows Azure」のデータセンターを来年前半に東日本と西日本に1つずつ設置することを発表。サービスを国内で完結させ、より迅速な対応を可能にするという。

 Microsoft Internationalのジャン=フィリップ・クルトワ氏も「日本の景気回復は我が社にとって喜ばしいニュース。日本経済は成長する余地があるはず、各企業の成長をITの力で支えていきたい」と期待を見せた。

photo コーポレートバイスプレジデント サーバー&ツール マーケティンググループ沼本健さん

 米Microsoftの沼本健コーポレートバイスプレジデント(サーバー&ツール マーケティンググループ)は、同社のクラウドへの姿勢について説明。世界規模のサービスを複数運営してきたノウハウを生かした、セキュリティやコンプライアンスも含めたエンタープライズ向けクラウドとしての安定性が強みだとした。

 パートナー企業の新技術への対応を促進するため、SQL ServerやExcelなどに関する現在普及しているナレッジやスキルセットを使って、より高度なビッグデータ利活用ができるツールの導入も進めていくという。

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