Facebook、「Snapchat」にひとひねり加えた新アプリ「Slingshot」で再挑戦

Facebookが、元祖“見ると消える”アプリ「Snapchat」に対抗する新アプリ「Slingshot」をリリースした。かつて失敗したクローンアプリ「Poke」と違い、“見るには自分もメッセージを送らなければならない”というソーシャルなひねりが加えられている。

» 2014年06月18日 07時22分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Facebookは6月17日(現地時間)、新しいメッセージングアプリ「Slingshot」(ゴムで小石などを飛ばすパチンコのこと)を米国でリリースしたと発表した。iOSおよびAndroid版が各アプリストアで公開された。

 米Snapchatの人気アプリ「Snapchat」と同様に、届いたメッセージを見ると消えるのが特徴だが、もうひとひねり加えられている。届いたメッセージにはモザイクがかかっており、これを見るには自分も何かを“ショット”しなければならないのだ。

 Facebookはかつて、Snapchatとほとんど同じ機能のアプリ「Poke」をリリースしたが、先月削除した。

 Slingshotの開発チームは公式ブログで「私たちはSnapchatで消えるメッセージをやりとりするのを楽しみ、こういう新しいやり方のいろんなアプリがあっていいと思った」とSnapchatの名前を出している。

 Slingshotでやりとりするのは画像あるいは動画。画像に落書きを追加したり、テキストメッセージを重ねたりして相手(端末内の連絡先から自動収集されたユーザーリストで選択。複数選択/全員選択も可能)に送信する。

 sling 1 [Shoot]ボタンをタップして撮影した画像に(左)、テキストや描画を追加する。(右)

 受信したメッセージはモザイクのかかった状態でリスト表示され、これらを開くには自分でも相手にメッセージを送る必要がある(複数の相手に対して1つのメッセージで対応できる)。メッセージを送ると受信メッセージが開けるようになり、閲覧したメッセージはスワイプで削除できる。メッセージには画像付きのコメントを返すこともできる(コメントを受けた側はすぐにコメントを開ける)。

 sling 2

 自分も何かメッセージを送らないと受けたメッセージを開けないという特徴を付けた目的は、「すべてのユーザーをただの見物人ではなく、クリエイターにしたかった」からという。

 モザイクのかかったメッセージを開きたければ、消極的なユーザーでも何かを創造するはずだというわけだ。なお、受信したユーザーはメッセージを開かずにそのままスワイプで削除することもできる。

 Slingshotは「Paper」に続く、FacebookのCreative Labsが開発したアプリだ。

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