最近、「クラウドという名のサーバ仮想化」についてちょっと違和感を覚えています。今回は「なぜ、サーバ仮想化をクラウドと言ってしまうのか」を深読みし、改めて「仮想化基盤」と「プライベートクラウド」の違いを解説します。
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いま、情シスの企画部門で旬なのは、何といっても“クラウド”でしょう。
食傷気味に感じている方もいらっしゃるかもしれませんが、マーケティング的にはまだまだキャッチーなのも事実。“借りる”タイプのホスティングサービスは、技術の進化はあれど、次のように名前を変えてビジネスを広げています。
請求書払いや毎月定額でないと予算化しにくいなど、パブリッククラウドならではの“ここが変だよ”もありますが、今回はOpenStackなどで賑わいを見せているオンプレミス型プライベートクラウドのここが変だよ、について触れてみたいと思います。
ここ数年、私がお客様やSIベンダーの方と日々会話するにあたり、“ここが変だよ”と感じているのが、クラウドという名のサーバ仮想化です。「社内IaaSクラウドの検討」と言われて招請されても、よくよく話を聞いてみると、実際にやりたいことは仮想化の統合基盤だったりすることが多々あるものです。
ここで改めて、IaaS型プライベートクラウドとサーバ仮想化の違いを見てみましょう。
仮想化の統合基盤も社内IaaSも、サーバ仮想化、つまりVMware vSphereやHyper-V、KVMといったハイパーバイザーやその管理ツールを導入するところまでは一緒です。大きな違いは「クラウドコントローラー」と呼ばれる自動化ツールを追加するかどうかになります。
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