PCやスマホに比べてセキュリティ対策を忘れがちなネット家電。あなたの家のデバイスは大丈夫?
2016年を振り返ると、たくさんのガジェットを買ってしまいました。そのほとんどはハードウェアが寿命を迎える前に、ソフトウェア的な寿命が来てしまいます。
2年ほど前に購入したAndroidスマートフォンは、引退後も家庭内端末として頑張っていますが、OSがバージョンアップされないためか、使いたいアプリがうまく起動できなくなったり、サポート対象外になってしまうアプリが増えてきました。
ただ、このようなかたちで“デバイスの引退時期”がはっきりするのは、むしろ分かりやすいかもしれません(高かったのに! という問題はありますが……)。
注意しなければならないのは、常に電源が入っていて、常時ネットにつながっているITデバイス。かっこよくいえば「IoT機器」、より身近な言葉でいえば、デジタル家電と呼ばれる類のデバイスです。なぜ注意が必要かというと、これらの機器は「攻撃される可能性」があるのです。
家の中を見回してみてください。無線LANの親機やルーターだけでなく、HDDレコーダーやテレビ、ゲーム機などがネットにつながっているはずです。
実は最近、私も自宅内でネットに常時つながっている機器をチェックしてみました。家族の人数分のスマホとPC程度かと思っていたのですが、家庭内で利用しているIPアドレスを調べたところ、予想の倍近くのデバイスがつながっていることが分かりました。気になるのは、それらのデバイスのファームウェアやソフトウェアが、“きちんとアップデートされているかどうか”です。
PCやゲーム機などは、起動するとアップデートがあるかないかを自らチェックしてくれます。ゲームなどはアップデートするまで遊べない仕様になっていることから、最新版にしているという人も多いでしょう。
問題は無線LAN内蔵ルーターなど、“そのままにしていても動き続ける機器”。定期的にアップデートがあるかをチェックしている人はほとんどいないでしょう。この記事を読んだらぜひ、帰宅後にアップデートを確認してください。
「それは面倒」と思う人も多いかもしれません。その場合には、デジタル家電にネット接続が必要なのかを見直し、不要なら接続をやめる(ネットワークから外す)という手もあります。デジタル家電にイーサネットの口があると、思わずつないでしまうのは私も同じ。でも、最近はテレビでブラウザを使うこともなければ、ネット経由の番組予約もしなくなってしまいました。ならば思いきって「外す」のもよい判断かもしれません。
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