Bluetoothを通じてスマホやPCなどの機器を乗っ取る「BlueBorne」の脅威が世間を騒がせていますが、BlueBorneの本当の怖さはスマホやPCの感染にとどまらない点にあります。
また、新たなセキュリティ問題が発生しました。米セキュリティ企業のarmisが発表したBluetoothに関する脆弱(ぜいじゃく)性、「BlueBorne」です。PCやスマートフォン、IoT機器など、およそ82億台ものデバイスに影響が及ぶ可能性があると指摘されています。
このBlueBorneの恐さは、「Bluetoothをオンにしていると、そこから攻撃が行えてしまう」点です。ペアリングの必要も無いので、見知らぬ人の端末を感染させることもできるとarmisは動画で警告しています。
特に影響があるのはスマートフォンではないでしょうか。ワイヤレスヘッドフォン人気が人気を博している昨今、昔に比べてBluetoothを使う人が増えているからです。このような「無線」、しかもインターネットではない攻撃ルートが明らかになったのは衝撃的な展開です。
この脆弱性「BlueBorne」に関しては、日本で脆弱性情報をとりまとめているJPCERT コーディネーションセンターでも注意を喚起しています。影響を受けるのは、主に「Android」「iOS」「Windows」「Linux」を搭載したデバイス。既に修正アップデートが配信されており、Androidは2017年9月のセキュリティパッチ、iOSは10以降、Windowsは2017年9月12日にリリースされたセキュリティパッチで対応しています。
armisはAndroid向けのアプリ「BlueBorne Vulnerability Scanner by Armis」をリリースしており、これを使うとインストールした端末にBlueBorneの影響があるか、身の回りに影響があるデバイスがあるかどうかを確認してくれます。
Bluetooth実装の脆弱性「BlueBorne」、82億台に影響 無線経由で攻撃の恐れ
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