今や誰もが使っているSNS。そのユーザーの多くは、自分のタイムラインに流れてくる投稿には気付いても、いつの間にか投稿をやめた人たちのことには気付きません。多くの情報がオンラインでやりとりされる今、私たちは互いの「生存確認」をどうすればいいのでしょうか――?
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「AIの遺電子RED QUEEN」を連載中の、山田胡瓜さんというマンガ家がいます。
実は、山田先生は元ITmediaの記者。一時期は「ITmedia PC USER」で「バイナリ畑でつかまえて」という連載を持っていました。その短編集の中で特に私のお気に入りは、「そして誰かいなくなった。」。読者の心を定期的にざわつかせる、優れた作品です。
実際に皆さんが作品を目にする前に、その内容をざっくりまとめてしまうと「誰がいるのか分かるのに、誰がいないのか分からないタイムライン」というひと言に尽きるでしょう。この感覚を4年も前にピックアップした作者は鋭いですね。山田先生の作品が気になった方は、「AIの遺電子」「AIの遺電子RED QUEEN」をぜひどうぞ。“現代のブラック・ジャック”というあおり文はだてじゃありません。名作です。
なぜ私がこの作品を取り上げようと思ったかというと、日本でも多くのユーザーを抱え、たびたび話題になる「Twitter」の株価が下落し、そのきっかけの一つがFoxによるボイコットかもしれない、というニュースに注目したからです。
このニュースにあるように、「Fox News」「Fox News Insider」など、Foxニュースのアカウント群は、2018年11月8日を最後にTwitterへの投稿を“ボイコット”しているのは確かです。
その原因について、米国の政治メディア「POLITICO」は、「あるツィートをきっかけに、Fox司会者の一人が嫌がらせを受けた際、Twitterがすぐに該当のツィートを削除しなかったことに対する、Foxによる沈黙の抗議」と伝えています。
ただし個人的には、こうした臆測よりも、私たちSNSユーザー全員に関わるだろう「ある事実」が引っ掛かったのです。
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