AWSの東京リージョンで、2019年8月23日午後に大規模な障害が発生。数時間で段階的に復旧を開始したものの、多数の企業が影響を受けている。
2019年8月23日午後1時過ぎ、クラウドサービス大手Amazon Web Services(AWS)の東京リージョンで大規模な障害が発生した。約4時間後の午後5時に復旧したが、電子決済サービス「PayPay」やクラウド会計ソフト「freee」を始め、人気のスマホ向けゲームなど、多くの企業が手掛けるサービスが影響を受けた。
今回の障害は、仮想サーバ「Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)」およびデータベース「Amazon Relational Database Service(RDS)」で発生。両サービスともに、午後1時20分ごろに障害が出始めた。
AWSは午後1時から2時にかけて、EC2とRDSに接続障害が起こったと発表。EC2についてはパフォーマンスの低下や、APIのエラー、処理時間の遅れなどが起こり、原因究明と復旧に当たっていると明らかにした。
この影響は、AWSのユーザー企業が手掛けるサービスに波及した。PayPayは一時的に決済やチャージができなくなった他、クラウド会計ソフトfreeeに至っては全てのサービスが停止。同サービスを手掛けるfreeeは、Twitterで「振込にはネットバンキングの使用を」と呼び掛けるなど、対応に追われた。スマホ向け人気ゲーム「アズールレーン」なども使えない事態に陥り、多くのユーザーによるSNSへの投稿が相次いだ。
また、同日午後3時半ごろには、香港、台北、ソウル、シンガポール、ハノイといった地域でも小規模だが障害が発生していた。これらが今回の東京リージョンの障害による影響なのかどうかは不明だ。
AWSは、同日午後4〜5時ごろにかけて段階的なサービスの復旧を開始。影響を受けていた企業も、午後7時の時点で、サービスの一部について回復を知らせはじめた。
今回の障害について、AWSは引き続き、影響を受けた全てのインスタンスの回復に努めるとしている。
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