IoT機器にもAIを実装可能に、NEDOとOKIがディープラーニングモデルの軽量化技術を開発

NEDOとOKIは、ディープラーニングのモデルを軽量化する新技術を開発した。既存のベンチマークとされる高精度モデルに対して、認識精度の劣化を約1%に抑えつつ、演算量を約80%削減できた。演算性能や電力消費に制限のあるエッジデバイスなどにも、高度な人工知能(AI)を実装できるようになる。

» 2019年09月10日 09時11分 公開
[ITmedia]

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 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)と沖電気工業(以下、OKI)は2019年9月9日、ディープラーニングのモデルを軽量化する新技術を開発したと発表した。認識性能を維持しつつ、メモリ使用量や消費電力を低減するとしている。演算性能や電力消費に制限のあるエッジデバイスなどにも、高度なAI(人工知能)を実装できるようになる。

モデル軽量化技術 モデル軽量化技術概要

 ディープラーニングは、画像や音声などの認識性能に優れたAIアルゴリズムである。中間層(隠れ層)を多層化して複雑なデータを学習し、認識性能を高められるが、多層化するほど演算処理が増え、必要な演算リソースや消費電力が増大する。

 一方、車載やIoT(Internet of Things)などの組み込み機器にはスペースや重量などの制約があり、メモリや電池を増やせない。これら小型の組み込み機器でディープラーニングを実行させるには、ディープラーニングモデルの軽量化技術が必要とされていた。

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