ディープラーニングで廃棄物発電を安定化 ごみ焼却施設で実証実験実施

NTT Comは、ごみ焼却施設の廃棄物発電を安定化させる技術を開発し、実証実験を実施している。ディープラーニングを活用して1分先のごみ焼却状況を予測するシステムを構築し、発電機のタービンを回すための蒸気量をリアルタイムでモニタリング可能にした。

» 2019年10月02日 10時13分 公開
[ITmedia]

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 NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は2019年10月1日、稼働中のごみ焼却施設でディープラーニングを活用した実証実験を実施していることを明らかにした。ごみを燃やして発生させる蒸気量をリアルタイムで予測し、廃棄物発電の安定化を図る。実証実験はクボタと連携して実施している。NTT Comによると、日本では初めての取り組みとなる。

実証実験イメージ 実証実験イメージ(出典:NTT Com)

 廃棄物発電は、ごみ焼却施設などで実施されている熱を利用した発電のこと。ごみを燃やした熱で高温高圧の蒸気を発生させ、発電機のタービンを回転させる。

 この際、燃料となるごみの性質や形状が常に変化するため、発生する蒸気量が変化する。さらに、ごみを動かす装置の動作や空気の送り方など、蒸気量の制御に関係するパラメーターが多く、蒸気量の制御が難しい。そのため、現状として廃棄物発電では安定的な発電ができていない。

ディープラーニングAIで1分先の蒸気量を予測、

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